Uターン就職34%最低 若者の静岡県外流出止まらず 23年卒大学生

県外大学進学者のUターン就職率の推移
 しずおか産学就職連絡会が19日までにまとめた2023年春卒業の静岡県内出身大学生の就職状況によると、静岡県外に進学した学生が県内に戻って就職するUターン率は前年比2ポイント下降の34%。前年を下回るのは2年連続で、調査を開始した16年春卒以降で最低となった。県内出身者全体の県内就職率は48%と半数に届かず、若者の県外流出に歯止めがかからない。
 19年春に県内の高校から大学に進学した学生は全体の52%に当たる1万6728人で、70%の1万1774人が県外大学に進んだ。このうち23年春に76%の約8900人が就職し、県内への就職率は34%(約3100人)。地域別では首都圏が30%、その他地域が41%で、同連絡会の担当者は「社会経済活動の正常化に伴い大手企業で採用意欲が高まり、首都圏に就職する学生が増えているのでは」としている。
2023年春卒、県内出身大学生就職状況
 県内の高校と大学を卒業して就職した約3900人のうち、県内を就職先に選んだのは79%(前年比5ポイント下降)の約3100人。県内出身者全体(約1万2800人)に占める県内就職者の割合は48%(6200人)で、前年を3ポイント下回り3年ぶりに50%を割り込んだ。
 同連絡会は県や県内高校、大学などの協力で情報を収集し、学生の進路や就職状況をまとめている。
 (経済部・金野真仁)

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