フェーズ3前段階 臨床試験の準備へ 米国でキャンバス

 キャンバスは9日の取締役会で、開発が最も先行する抗がん剤候補化合物「CBP501」について、米国で臨床第2b相試験(臨床試験フェーズ3の前に行う比較的小規模な臨床試験)の開始準備を進めると決めた。
 臨床試験フェーズ3の開始を目指し米国食品医薬品局(FDA)と協議していたが、臨床第2b相試験開始を承認するとの通知を受けた。一方、欧州で準備を続けている臨床試験フェーズ3が始まれば、米国での臨床試験を中断または中止し欧州の試験を優先することも決めた。米国で新薬承認を受けるための期間は従来想定より3年程度長期化するものの、欧州での臨床試験が順調に進めば実現可能だとして、2027年に発売する目標を維持した。
 同社はFDAの決定に対し「理由などが明確ではない」と指摘。臨床第2b相試験の開始承認は受けていることから「CBP501の有効性や安全性について懸念や疑問が示されたものではない」としている。

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