静岡人インタビュー「この人」 少林寺拳法世界大会の女子級拳士単独演武で最優秀賞を受賞した 松谷咲歩さん(浜松市西区)

 有段者(黒帯)を除く選手が競う種目で世界1位に輝いた。11月中旬の県高校新人大会では、有段者も参加した「女子自由単独演武」で優勝し、来年3月の全国選抜大会の切符を手にした。聖隷クリストファー高(浜松市北区)2年。16歳。

松谷咲歩さん
松谷咲歩さん

 ―世界大会を振り返って。
 「国外の選手は演武の構成やスピードなどに個性があり、新鮮だった。予選は緊張で調子が上がらなかったが、大会の慣れや仲間、先輩の応援で肩の力が抜け、決勝では納得の演武ができた。一般の選手も出ていたので、普段の大会とは違う雰囲気が良い刺激になった」
 ―競技を始めたきっかけは。
 「小さい頃から体を動かすことが好きで、幼稚園の年長から中学2年まで空手を習っていた。中学の部活動はバレーボール部に所属したが、高校では新しい競技に挑戦したい気持ちが強く、少林寺拳法では空手の経験が生かせると思った。部活見学で3年生のキレのある演武に憧れを抱き、入部を決めた」
 ―初段(黒帯)に向けた昇段試験が来年2月にある。
 「7月のインターハイは予選落ちし、黒帯の選手との差を痛感した。今の技術では歯が立たないので、ストイックに練習に励んで体幹を鍛え、攻撃のリアリティーに磨きをかけたい。先輩から掛けられた『センスを理由にしたら(成長は)そこまで』という言葉が努力するモチベーションになっている」
 ―今後の意気込みを。
 「最終的な目標はインターハイでの優勝。全国選抜で自分の現在地を確かめ、最後の夏につなげたい。少林寺拳法は日本発祥の武道だが、まだ知名度は低い。幅広い世代に魅力を知ってもらえるよう、私ができることに取り組んでいく」
 (細江支局・大石真聖)

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