磐田農高生と巡る食の旅 地元にスポット バスツアー企画

 磐田市中泉の磐田農高の生徒が、地元の食や農業にスポットを当てた日帰りバスツアー「磐農生と巡る 食と農の魅力旅」を企画した。観光客らの市内周遊を促すとともに、農家や飲食店の所得向上を目指す。生徒らは「市内外のみなさんに磐田の食と農の魅力を紹介して、これからリピーターになってもらいたい」と意気込み、10月6日まで参加者を募集している。

バスツアーのPR動画を撮影する生徒ら=9月中旬、磐田市
バスツアーのPR動画を撮影する生徒ら=9月中旬、磐田市


 9月中旬、生産流通科の男女5人が、農家鬼頭英一さん(51)=同市神増=の畑に訪れ、交流サイト(SNS)に投稿するツアーのPR動画を撮影した。当日は、鬼頭さんの畑でエビイモなどの野菜の収穫体験を行い、採れたてのニンジンは、その場で食べてもらう。生徒らはバスの停車位置なども入念に確認した。
 ツアーは磐田農高を発着。1カ所目はいわた茶を生産し、カフェも営業する「お茶のかねまつ」(同市岩井)で煎茶・碾茶(てんちゃ)の飲み比べや抹茶スイーツを味わう。2カ所目は鬼頭農園に立ち寄り、収穫体験や試食会を行う。最後に「ことのは庵」(同市見付)で、地元野菜を使った小鉢付きのそば定食を食べる。いずれも生徒たちが意見を出し合って決めた“イチオシ”の場所。バスの乗降誘導や下車後の観光案内も生徒たちが担う。
 8年前に脱サラし、年間約50品目の野菜を有機栽培する鬼頭さんは「生徒たちの熱意でバスツアーの依頼を受けた。持続的な農業を未来につなげることができたら」と期待した。3年小田壮希さん(18)は「磐田の魅力を伝え、みんなに訪れてもらえるように頑張りたい」と力を込めた。
 バスツアーは10月28日。参加費3千円。磐田農高の公式インスタグラムや磐田市の地域情報サイト「い~わいわた」の掲示板に詳細と申し込みフォームを添付している。問い合わせなどは同校<電0538(32)2161>へ。
 (磐田支局・崎山美穂)

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