松崎の中学生7人が静岡県大会出場 住民運営、陸上クラブで成果

 今春本格始動した松崎町の陸上競技クラブ「ウェルネスまつざきAC(アスレチッククラブ)」に所属する中学生7人が、9月上旬に行われた県東部地区新人陸上競技大会で好成績を収めた。クラブは少子化で地域の部活動数が減少する中、子どもが体験できるスポーツの選択肢の幅を広げようと住民主体で運営。住民有志の手厚い支援体制や多種目の練習経験が短期間での成果につながった。

地元住民らの指導を受けて練習に励む生徒=松崎町桜田の松崎高グラウンド
地元住民らの指導を受けて練習に励む生徒=松崎町桜田の松崎高グラウンド

 同大会に出場した9人のうち7人が円盤投げや走り高跳び、走り幅跳びなどで県大会出場を決めた。クラブでは町内の小中学生約50人が週1~2回練習する。陸上競技部を指導していた元教員や競技経験のある町職員がボランティアでレベルに応じた指導や、大会に同行するなどサポート体制を確保している。
 また、一つの種目に絞るのではなく、長距離走や跳躍、投てきなどの複数種目を練習する。指導の中心を担う松崎中講師の平野明彦さん(67)は「いろいろな運動の経験で可能性の幅が広がる。同じ動きの繰り返しによるけがのリスクも減る」と指摘する。
 クラブは町内唯一の中学校・松崎中の支援を受け、部活と掛け持ちする生徒も受け入れる。バレーボール部に所属し、円盤投げで優勝した2年の田所はな乃さん(13)は「友人と一緒に春からクラブに参加し始め、競技の面白さを知った。今度は短距離走にも挑戦したい」と話した。
 (松崎支局・太田達也)

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