後輩児童に「由比は世界一」 いなば食品社長講演、小学校に700万円寄付

 静岡市清水区のいなば食品は8日、地元の由比小に700万円を寄付し、稲葉敦央社長が5~6年生の児童を対象にオンラインで講演を行った。稲葉社長は生まれ育った由比の町の変遷やサクラエビ漁、伝統的な祭りなどを映像などで紹介し「由比は世界で一番。よく遊び、勉強を」と“後輩”たちを励ました。

目録を受け取る児童代表(右)とオンラインで講演したいなば食品の稲葉社長=静岡市清水区の由比小
目録を受け取る児童代表(右)とオンラインで講演したいなば食品の稲葉社長=静岡市清水区の由比小

 かつお節の製造が発祥の同社はツナ缶やペットフードなど業態を変えながら成長。最近では米大リーグ、エンゼルスとスポンサー契約を結び、稲葉社長が本拠地エンゼルスタジアムで始球式を行ったり、米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアに電子広告を流したりしている。生徒代表としてお礼を述べた6年生の美尾菜月さん(11)は「普段登下校で見る工場で作った製品が世界中に届けられていることを知り感動しました」と述べた。
 古里への愛を語った稲葉社長は「6月になるとミカンの花の匂いが下りてくる。そういう町だった」と話し、「子供のころ浜辺が埋め立てられ『浜を返せ』という作文を書いた」と振り返った。寄付金は防犯カメラなどの購入費に充てられる予定という。

 

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