海洋資源で産業創出「MaOIプロジェクト」 静岡県、民間2事業採択

 静岡県はこのほど、海洋資源を活用して産業の創出、育成を図る「MaOI(マリンオープンイノベーション)プロジェクト」の事業化促進事業として、民間企業のドウマンガニ養殖と海洋プラスチックごみ削減の2事業を採択した。
 ドウマンガニの養殖技術開発を手がけるのは、自動車部品製造エフ・シー・シー(浜松市)。県水産・海洋技術研究所の技術を活用し、水槽内をカメラで監視しながら自動給餌を行うなどのシステム構築を目指す。浜名湖などで水揚げされるドウマンガニは幻のカニと呼ばれる高級食材。同社は養殖したドウマンガニの販売に加え、将来的には技術を業者に提供してビジネスの拡大も見据える。
 海洋プラスチックごみ削減事業は、静岡市に事務所を持つ建設コンサルタント業の八千代エンジニヤリング(東京)が取り組む。河川から海に流れ出るごみの量を人工知能(AI)による画像認識で測定し、市民らが行うごみ拾いなどの効果を可視化して環境改善の仕組みづくりにつなげる。
 事業期間はそれぞれ3年以内で、補助額は事業費の2分の1以内、最大3千万円。

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