掛川「サンサンファーム」運営会社 9月末で解散 「後継事業者探す」

 掛川市大渕の大須賀物産センター「サンサンファーム」の運営会社が9月末で解散することが21日、市議会全員協議会で明らかになった。地元の農産物を直売するほか、イチゴ狩りなどが楽しめる公設民営の観光農園。市は運営を引き継ぐ事業者の選定を急ぐ。

運営会社の解散が決まった大須賀物産センター「サンサンファーム」=21日午後、掛川市大渕
運営会社の解散が決まった大須賀物産センター「サンサンファーム」=21日午後、掛川市大渕

 運営会社によると、19日の取締役会で解散を決めた。栽培農家の高齢化に伴う作付面積の減少で商品が集まらず、新型コロナウイルス禍による客足の減少が追い打ちをかけた。池田光次社長は10年連続で最終赤字が続いていると明かし「販管費を削って努力してきたが、やればやるほど赤字になる。資金繰りが限界になった」と話した。
 サンサンファームは1993年開設。地元商工業者と農業者らの出資で運営会社を設立し、地域伝統の地砂糖「よこすかしろ」の生産と販売などを通じた観光振興も担ってきた。市は沿岸地域振興の拠点施設と位置付けている。久保田崇市長は、解散が突然の通告だったとした上で「営業に空白が生まれると再開は困難になる。切れ目なく運営を担ってくれる事業者を探している」と説明した。

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