世界が認めた職人技術の釣りざお メガバス(浜松市東区)【静岡ものづくり最前線】
マスなど渓流ルアー釣りを楽しむために3年前から開発に取り組み、3月に発売した釣りざお。伊東由樹社長がデザインし、ドイツの世界的なデザイン賞「レッドドットデザインアワード2023」を受賞したこともあり、欧州、中国など国内外で需要が伸長している。
![レッドドットデザインアワードを受賞したグレートハンティング・ハンツマン](/news/images/n126/1255190/IP230501TAN000016000_O.jpg)
クスノキやオウダン、ビャクダンの天然樹木を用いたグリップは、人間工学に基づいた独自の形状で切削・デザインした。さおを握る手の懐とグリップの接地を増やし、さおを振る際に軸ぶれが起きにくくした。伊東社長は「山間部に生息する渓流魚を釣る際、厳しい体勢でさおを振ることが多く、体勢の負担を軽減しようとした」と話す。
険しい山道を進む渓流釣りは、持ち運びの際の利便性も求められる。新製品はさおを分割でき、携帯できる仕組み。つなぎ目は各ピースの芯を固定した「印籠継ぎ」を採用し、強度や耐久性も高めた。
昨年は伊東社長がデザインした釣りざお「デストロイヤーシリーズ」と「空海シーバスロッドシリーズ」の2種が、同賞の釣り道具としては初めて受賞した。同社製品の受賞は2年連続となった。
企業情報 浜松市東区西ケ崎町1590の1。1986年創業。スポーツフィッシング、アウトドア用品の総合メーカー。従業員120人。