港に赤紫色のじゅうたん 西伊豆・仁科地区 テングサ漁解禁

 西伊豆町仁科地区で7日、テングサ漁が解禁された。仁科漁港付近では水揚げされたテングサが天日干しされ、“赤紫色のじゅうたん”が広がった。漁期は9月ごろまで。

漁期を迎え天日干しされるテングサ=西伊豆町仁科
漁期を迎え天日干しされるテングサ=西伊豆町仁科

 全国有数の産地である伊豆半島西海岸では、天日干しの様子が初夏の風物詩となっている。地元住民らが海中の岩場に着生するテングサを収穫した後、網にまとめて運び、地面に広げて日光が当たるように手際良く並べていた。
 住民らによると、近年は海水温の上昇などによって不漁が続く。「生育量が少なかったので別の地区に収穫に行った」「50年以上続けているが、初日で最も少なかった」などの声もあった。
 伊豆漁協仁科支所によると、テングサは乾燥させた後、倉庫などで保管する。全国で最も早いという翌年3月の入札会で取引し、全国各地に流通する。
 (松崎支局・太田達也)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞