空き家再生 田舎暮らし体験施設に 松崎の魅力 住民有志ら発信 年内開業目指し始動

 松崎町の住民有志らが、田舎暮らしの魅力を発信する宿泊施設の開設を目指す取り組みを始めた。設計やデザインの技術を持つメンバーが集い、長年使われていなかった空き家を活用。自然豊かな同町での生活を体験できる施設として再生させる。

宿泊施設の開設を目指す空き家から荷物を運び出すプロジクトのメンバー‖松崎町
宿泊施設の開設を目指す空き家から荷物を運び出すプロジクトのメンバー‖松崎町

 活動するのは、同町で移住定住の促進や空き家の利活用を進める神健一さん(46)=横浜市出身=ら4人を中心としたチーム「プロジェクトKAYU(かゆ)」。インドネシア語で「木」を意味する「KAYU」と名付け、木をテーマとした施設づくりに取り組んでいく。
 活用する建物は、木造2階建て。山に近い場所に面していて、長らく倉庫として使われている。施設ではまきを燃料とするボイラーによる暖房設備を導入したり、敷地内でたき火を体験できる場所を整備したりする。
 4月上旬、集まったメンバーら8人が建物内の荷物を片付ける作業に励んだ。協力しながら食器や鍋などを運び出した。神さんは「空き家も町の立派な財産。地域の人材や資源を掘り起こし、松崎の魅力を町外の人にも知ってもらえる施設に生まれ変わらせたい」と意気込む。
 活動は定期的に行う予定で、施設のオープンは今年中を見込む。

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