浜松新野球場 ドーム型利用料5倍 基本計画、23年6月策定 

 静岡県は14日の県議会建設委員会で、浜松市西区の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する新野球場について、基本計画の策定時期が2023年6月ごろになるとの見通しを明らかにした。従来のスケジュールから3カ月程度ずれ込む。ドーム型の利用料金が、屋根のない球場に比べて少なくとも5倍超に膨らむとの試算も示した。

静岡県が示した野球場のタイプ別利用料金
静岡県が示した野球場のタイプ別利用料金

 同7~8月ごろにはPFI(民間資金活用による社会資本整備)手法の導入可能性調査を実施する予定と説明。球場の概算事業費が最大370億円に上る中、事業者との対話などを通じ、官民連携について具体的な検討を進める。
 利用料金はアマチュア野球が日中に8時間半使用したケースを想定し、草薙球場や愛鷹球場を参考にはじいた。屋根のない球場は1万6千~1万7千円、ドーム球場は昼間でも照明料金が必要になるとして9万2千~9万3千円。ドームの空調料金は「調査中」として反映されていないため、実際はさらに膨らむ公算が大きい。
 県の聞き取りに対し、県内の野球関係者からは「ドームになると利用料金が高く、使いづらい」との声が上がっているという。伊東信幸公園緑地課長は「さらに細かく意見を聞いて計画に反映させていきたい」と述べた。
 県は当初、年内に球場の規模や構造を1案に絞り、23年3月に基本計画を策定するスケジュールを目指していたが、アカウミガメの生態に配慮して照明設備のない球場案を急きょ追加。規模に関する議論も深まっていないことなどから先送りを決めた。23年2月定例会での球場案絞り込みを目指す。

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