豊かな新年願い 潮かつお飾り 西伊豆の保存食、出荷へ連日作業
西伊豆町田子地区の冬の伝統保存食「潮かつお」のお飾りづくりが13日、同地区のカネサ鰹節商店で始まった。神棚や玄関につるす新年の縁起物。15日以降の出荷に備え、連日作業が行われる。
西風にさらして乾燥させたカツオに、松崎町で収穫した稲わらと、幣束を飾り付ける作業を行った。潮かつおは「正月魚(しょうがつよ)」とも呼ばれ、豊漁豊作を願って12月下旬から1月上旬まで、各家庭で飾った後に味わうのが昔ながらの風習となっている。
受注生産を続け、現在は約50件の注文が入っているという。芹沢安久副代表(54)は「今年の品は例年よりも大ぶりなので迫力がある。地域独自の文化として残していきたい」と話した。