御前崎の再生プラ製造工場稼働 年3万トン超の生産目標

 豊田通商など3社の共同出資会社で、再生プラスチックを製造する「プラニック」(小池忠敏社長、御前崎市)が同市港に建設した工場が11日、本格稼働した。国内最大級とされる年間3・2万トンの生産を目指す。

本格稼働したプラニックの工場=11日午前、御前崎市港
本格稼働したプラニックの工場=11日午前、御前崎市港

 自動車や家電製品などの使用済みプラスチックを受け入れて再資源化する。同社によると自動車由来の使用済みプラスチックは材質ごとの選別が困難で大半は焼却処分されてきたが、特殊な液体に浮かせて重さで分けたり、帯電しやすさの違いを利用して静電気で分離させたりして可能にした。
 豊田通商の他に総合環境サービス業「ヴェオリア・ジャパン」(東京都)と自動車部品製造「小島産業」(愛知県)が参加した。小池社長は「日本におけるプラスチックのサーキュラー・エコノミー(循環経済)を推進する」と語った。
 工場は御前崎港の臨港地区にあり、敷地面積は約2万3千平方メートル。関係者によると進出に当たり全国約50カ所を候補地としてリストアップし、関東、中部、関西圏から広く原料供給を受けやすいなどの理由から同地区の県有地を取得した。港を利用した海上輸送も検討している。
 柳沢重夫市長は御前崎市内で同日行われたオープニングセレモニーに出席し、「地域経済の面でも進出をうれしく思う。互いに発展していきたい」とあいさつした。

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