中東遠医療センター 体制逼迫で診療制限 新型コロナ

 新型コロナウイルスの感染急拡大を受けて、中東遠総合医療センター(掛川市菖蒲ケ池)は2日までに、緊急を要しない手術や検査を延期するなどの診療制限に踏み切ったことをホームページで明らかにした。院内の複数病棟でクラスター(感染者集団)が発生して診療体制が逼迫(ひっぱく)しているため、重篤な患者を優先して医療資源を振り向ける必要があると判断した。
 救急は、心筋梗塞や脳卒中など生命を脅かす病態に限って対応する。発熱者の外来診療は原則的に停止し、ほかの医療機関への相談を呼び掛ける。
 同センターは中東遠地域の基幹病院。宮地正彦院長は「職員一丸となり、早急な院内感染の収束と診療の完全復活を目指す」とのコメントを出し、理解と協力を求めた。
 菊川市総合病院が管轄する市家庭医療センター(同市赤土)も同日、感染症外来の制限に加えて、外来初診と訪問診療の患者の受け入れ停止、予約再診の代診、各種検査の延期・中止などを決めた。
 同センターは7月29日、職員の感染を受けて、感染症外来の対象をかかりつけの患者と家族に限定する診療制限を導入していた。1日に新たに3人の感染が判明したことから、診療機能のさらなる絞り込みが必要になった。

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