スケート強化に自転車活用 トヨタ自動車、伊豆でクロストレーニング

 冬季五輪や世界選手権に出場経験がある選手が所属するトヨタ自動車スケート部が1日まで、東京五輪・パラリンピック自転車競技会場になった伊豆市の日本サイクルスポーツセンターで競技用自転車を活用したトレーニングに取り組んでいる。他競技を体験することで、体に普段と違う刺激や動きを与えるクロストレーニングの一環。

自転車のトレーニングに取り組むトヨタ自動車スケート部の選手=伊豆市の伊豆ベロドローム
自転車のトレーニングに取り組むトヨタ自動車スケート部の選手=伊豆市の伊豆ベロドローム

 ショートトラックの選手7人や五輪に4度の出場経験のある寺尾悟監督らが6月27日から4泊5日の日程で滞在。同センター競技振興課の野田尚宏さん(48)から指導を受け、五輪パラ会場の伊豆ベロドロームなどで一定時間の周回やバンクの傾斜を一気に下ってスピードを保ったまま走るトレーニングを実施している。
 スケートと自転車は股関節や膝関節を連動させる動きが似ているため、同部はこれまでもロードでの自転車の練習は取り入れていた。コーナリングや重心移動の能力が求められるバンクで自転車をこぐことで、よりスケートに近い形で体に負荷を掛けられるという。寺尾監督は「スピードスケートはどんどん高速化している。ゼロからの加速力を鍛えられれば」と期待した。
 自転車を活用したクロストレーニングはバレーボールVリーグ男子の東レアローズ(三島市)も過去に取り入れている。野田さんは「自転車をこぐ動きはさまざまなスポーツの動作に共通する。他のアスリートにも体感してもらいたい」と話した。

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