伊豆山再生へ語り合う 復興計画に被災者の声反映へ【熱海土石流】

 熱海市は29日、大規模土石流で被災した伊豆山地区の復興まちづくり計画に、被災者や住民の意見を取り入れるためのワークショップ(WS)を市役所で初めて開いた。市内外の応急仮設住宅で避難生活を送っている被災者や、伊豆山に残って暮らしている住民が、生活再建やコミュニティーの再生に必要な視点について意見を出し合った。

土石流災害からの復興やまちづくりについて意見を出し合う参加者=29日午後、熱海市役所
土石流災害からの復興やまちづくりについて意見を出し合う参加者=29日午後、熱海市役所

 初回は応急仮設住宅で暮らす14人と被災した岸谷、仲道、浜の3地区の住民11人が小グループに分かれて意見を交わした。
 自宅が全壊した志村信彦さん(41)は「安全が確保されていないと伊豆山に戻れない」と話し、被災者の視点に立った計画をつくるよう求めた。自身も被災者でありながらボランティア活動を続ける高橋一美さん(45)は「今はまだ地域をマイナスからゼロに戻す段階ではあるが、『こんな伊豆山なら戻りたい』と夢を語り合える場にしたい」と語った。
 WSは9月末までに全5回開く。市はWSで挙がった意見を「かわら版」にして、応急仮設住宅に郵送するなどして住民と共有。被災地の土地利用や基盤整備の方向性を示す「復興まちづくり計画」や今後の政策に反映する。斉藤栄市長は「被災者はさまざまな境遇に置かれている。層の厚い意見をしっかりと集約したい」と話した。

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