岳鉄応援「発車メロディー」 吉原駅で自動放送開始【音源あり】

 富士市の岳南電車(通称・岳鉄)は同社初の自動放送装置を吉原駅に整備し、発車メロディーと音声案内の放送を始めた。今泉小児童が作った応援歌と、同市出身でバンド「DATSUN320」のボーカル川口カズヒロさんの楽曲を採用した。同駅で記念セレモニーが開かれ、来場者に音声が披露された。

発車メロディーの案内板を除幕した川口さん(左から2人目)と篠原教諭(右から3人目)ら=富士市の岳南電車吉原駅
発車メロディーの案内板を除幕した川口さん(左から2人目)と篠原教諭(右から3人目)ら=富士市の岳南電車吉原駅

 ※記事下の動画枠で発車メロディーが聴けます。
 沿線の玄関口となる吉原駅の魅力向上のため、クラウドファンディングの支援金を活用した。発車メロディーは2曲を十数秒にアレンジし、発車時にどちらかを流す。鉄道タレント響丈さんが声を担当した音声案内は、電車到着前や注意喚起、発車時、特別列車「ナイトビュープレミアムトレイン」用がある。
 式典では、石井謙一社長が、今泉小児童が楽曲を制作した当時に担任だった篠原那由多教諭、川口さん、響さんに感謝状を手渡した。楽曲の案内板も除幕し、発車メロディーの後、駅を出発する電車を見送った。
 楽曲「すごいぞ!岳南電車」は、2021年3月に当時の3年3組の児童が厳しい経営が続く岳鉄の応援と乗客増加のため作詞作曲し、コロナ禍の乗務員の支えになった。式典に出席した児童は「すてきな発車メロディーになってうれしい。小学生も応援していることを知ってほしい」と話した。
 川口さんは2017年に地元に戻って制作した初の楽曲「岳南電車」を「ぎりぎりの所でやっている岳南電車の存在が自分と重なった」と振り返り、「多くの人の心に残って口ずさんでもらえたら。岳鉄と一緒に走り続ける」と話した。
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