記者コラム「清流」 「赤い糸」

 オーストラリア在住の末妹が結婚する。コロナ禍で延期状態だった。パートナーは現地で暮らす韓国の人という。
 終息を待つより早く結婚すれば良いのにと兄は思っていたが、両家の顔合わせをするまでは、と律義だった。感染が落ち着きつつある機会を見計らい、夏に両家の交流を計画していると連絡が来た。
 焼津市とオーストラリアのタスマニア島にあるホバート市の姉妹都市提携が45周年を迎えたという。妹は高校生の時、派遣事業でホームステイを経験。ホバートの少女が実家に滞在したこともある。妹はその後、幾つかの国を経てオーストラリアに住んだ。
 好きなことを続けていたら運命の人に出会った。「赤い糸」の不思議を思う。本人が気づかないところで、実は導かれていたのかもしれない。
 

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