熱海土石流 盛り土届け出時の市職員ら追加招致 百条委、4月に

 熱海市伊豆山の大規模土石流に関する市議会の調査特別委員会(百条委員会)は15日、各会派の代表者らによる非公開の会合を開き、土石流の起点になった盛り土の届け出直前に当選した斉藤栄市長をはじめ、手続きなどに関わった市や県の職員らを参考人として4月7、8の両日に追加招致する方針を固めた。
 百条委は市や県に対し、盛り土造成の経緯などに関する質疑を文書で行った。小委員会はその回答内容を踏まえ、市の元、現職員のほか、県の幹部職員、盛り土の設計関係者ら計10人ほどを参考人として呼ぶことで合意した。
 盛り土造成を巡る手続きや指導には、市や県の複数の部署が関与していた。しかし、関係者によると、県の文書回答では、事務分掌上、他部署の業務に踏み込んだ対応はできないとの回答があったという。市議の1人は「人命に関わることに対し、そのような回答でいいのか」と疑問を呈した。議会側は今後、県と協議して招致の対象者を決める。
 参考人招致は今月3日に始まり、盛り土部分を含む土地の現旧所有者の土地売買を仲介した不動産業者ら5人を聴取した。百条委は17、18の両日にも参考人招致を実施し、盛り土工事の現場責任者ら計6人に事情を聴く。現旧所有者には、法的強制力のある証人尋問を5月に行う予定。

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