現職アビナデル氏が再選確実 ドミニカ共和国で大統領選

 【サンパウロ共同】ドミニカ共和国で19日、大統領選が行われた。即日開票され、現代革命党(中道左派)の現職ルイス・アビナデル氏(56)が再選を確実にした。地元メディアが伝えた。9人が立候補し、治安が悪化している陸続きの隣国ハイチからの移民対応などが主な争点となった。

ドミニカ共和国大統領選の開票の途中経過を受け、妻(右)とともに手を振るアビナデル氏=19日、サントドミンゴ(ロイター=共同)
ドミニカ共和国大統領選の開票の途中経過を受け、妻(右)とともに手を振るアビナデル氏=19日、サントドミンゴ(ロイター=共同)

 選挙管理当局の中間集計(開票率70%)では、得票率はアビナデル氏が58%。過去3期大統領を務めた国民勢力党(左派)のレオネル・フェルナンデス氏(70)は28%で、同氏はX(旧ツイッター)で敗北を認めた。
 アビナデル氏は支持者を前に「皆から得た信頼を裏切るわけにはいかない。皆と共に、皆のために働く」と述べ、勝利宣言した。
 ハイチでは2021年のモイーズ大統領暗殺以降、政情不安が拡大。ギャングによる暴力が横行し、無法状態となった。
 アビナデル政権は移民流入を警戒し、ハイチとの国境に長さ160キロ超に及ぶ壁の建設を開始した。難民キャンプ設置を容認せず、国連も停止を求めるハイチ人の強制送還を続けるなど厳しい対応を取る。フェルナンデス氏は不法滞在であってもハイチ移民の人権を尊重するよう訴えた。
 アビナデル氏は8月16日に2期目に就任し、任期は4年。有権者数は約810万人。

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