ジュビロ磐田は11月23日、ホーム最終戦でモンテディオ山形と対戦。2-2の引き分けに終わって4連勝を逃しました。
11月29日のサガン鳥栖との最終節を前に、J1昇格プレーオフ圏内に入ることはできませんでしたが、最後まで勝利への執念を見せた一戦となりました。
試合後の安間監督および、マテウスペイショット選手のコメントをお届けします。
安間貴義監督「首の皮一枚で始まった監督。最後まで顔を上げてやる」
──試合結果について。
本当に試合前からいい雰囲気でバスを迎えていただき、試合中も最後まで後押ししてくださったサポーターの皆さんに感謝します。そんな彼らとともに戦い、勝ち点3を取らなくてはいけない試合でした。

その中で(勝ち点)3という仕事が成し遂げられなかったこと、本当に悔しく思います。ただ、最後の最後まで諦めることなく勝ち点1を取ったことによって、まだプレーオフの可能性、昇格の可能性は消えていません。 元々、首の皮一枚で始まった監督なんで、最後まで粘り強く、顔を上げてやっていきたいと思います。
──試合内容について。
まず先制点は、どの試合でも大きな意味をもたらします。 その中での1失点目、うちでは「オフサイドトラップをかけない」というルールがあるんですが、それが失点に繋がってしまいました。また、同点になって追いつこうとした時に、やってはいけないプレーをして、それがしっかりと失点につながった。そこはもう一回整理が必要です。「最後だから行け」ではなく、整理して踏まえた上で、勢いを持ってやれたらなと思っています。
その中でもしっかりと、先発がその後崩れずにやってくれたので、いつもの後半得点をするパターン、だんだんボールを保持しながら押し込む形ができているのは事実です。そこは今のチームの勝ちパターンの一つなのでやっていきたいです。 (前節の)山口戦は最後までつなぎ倒したんですが、山形さんが自陣での空中戦がワースト1位のなので、最後はリカ(リカルドグラッサ選手)を上げて、こういう形になって、チームとしても戦術の幅は広がったのかなと思います。
マテウスペイショット選手「自分たちが信じる気持ちが、最後はプレーオフ進出に繋がる」
──今季10点目となったゴールを振り返って。
山形のラインが少し深いということを監督やコーチからも言われていたので、自分も入りすぎずに後ろからスペースを取って、「スペースを空ければチャンスがある」というのを意識していました。 自分が好きな、ちょっと遅めのふわっとしたボールが上がってきました。一輝(川崎選手)からは何回かアシストしてもらっているし、自分の特徴や好みをわかってるんでくれているんで、そこを信じて入れたのがすごく良かったと思います。

──交代選手の活躍について。
本当に自分たちは「全員で勝つ」ということを、監督もよく言っています。途中から入る選手がここ最近、試合の流れを変えて、いい流れを持ってきてくれています。 昂志郎(角選手)だったり、潮音(井上選手)だったり、徳孟(川合選手)、一輝だったり、すごいパワーがある選手ばかりです。スタメンの選手に繋いでもらったバトンをしっかりと、最後は勝利、勝ち点に変えているので、そこはいい流れを続けていきたいなと思っています。
──ヤンファンデンベルフ選手のゴールのときのペイショット選手のイメージは。
自分たちは勝ち点3が欲しかったですけど、「負けたら終わり」という可能性もあったので、勝負に出ました。リスクを負って前に出て、何が何でも点を取るというイメージで準備しました。最後はヤンが決めてくれたので、まだ自分たちの可能性が残っています。この勝ち点は非常に大きいと思っています。 ただ、1-1にしたときも、もう少し落ち着いて試合をコントロールすべきだったなというのは、反省して修正していきたいと思っています。
──チームの成長を感じているか。
雰囲気というか、エネルギッシュな感じがすごく増えています。練習でも戦ってお互いを励まし、声を出すことが、すごくポジティブに働いている。それが、ピッチでのエネルギーや、最後まで諦めないことに繋がって、最後の最後に勝ち点が取れているのかなと、自分は信じています。
──プレーオフ圏内に入れず最終節を迎える。この状況で大切なことは。
間違いなく(最終節の鳥栖戦は)難しい試合になります。まずは焦らずに、90分通して勝つということを考えて臨みます。もちろん他力で、他の試合も関係あるんですけど、まずは自分たちの役割を果たして、「勝ち点3を取る」ということだけに集中することが大事かなと思っています。 自分たちが信じる。「行けるぞ」という気持ちが、最後はプレーオフ進出に繋がると思っています。