「河津桜」ようやく“見頃宣言” 河原で偶然発見から70周年 ライトアップもスタート=静岡・河津町

例年よりも2週間以上遅れて、先週ようやく早咲きの桜「河津桜」の見頃が宣言されました。

伊豆半島の東海岸、静岡県河津町。ここは川沿いの堤防にある河津桜の並木道で、午後6時にライトアップが始まりました。堤防の上は桜のトンネルのようになっているところもあり、見上げると一面「桜色」で、観光客や地元の方が夜桜を楽しんでいます。

河津川の河口から約4キロの両岸に、850本もの河津桜が咲いています。ここが、伊豆半島に春の訪れを告げる「河津桜まつり」の会場となっています。

この河津桜、今年はなかなか開花せず、関係者をやきもきさせました。例年2月上旬から月末にかけて咲く河津桜ですが、今シーズンは秋の暑さや雨の少なさ、寒波なども影響し、開花が3週間近く遅れました。

それが先週金曜日、ようやく「全体的に7分咲きになった」として「見頃宣言」が出されました。これは2024年よりも16日遅く過去10年で最も遅いそうです。

異例づくめの2025年ですが、河津桜にとっては節目の年。河津桜が発見されてから今年で70年を迎えました。

河津桜、実はこの河津川の河原で地元の住民が偶然発見しました。1955年(昭和30年)2月、近くに住む釣り好きの住民が河原を歩いていた時、雑草の中に、青い芽を出した腰の高さくらいの若い木を見つけたそうです。「これは桜かなぁ?」と自宅に持ち帰り、庭に植えたのが始まりだそうです。

これがその河津桜の原木です。河津町役場の近くにあるんですが、日本各地にある河津桜のまさに“はじまりの木”なんですね。

2025年の河津桜まつりは開花が遅れたことで、2月末で終了の予定を変更し、3月9日、次の日曜日まで延長されています。河津桜はこの川沿いだけでなく、国道135号沿いなどにもあり、一般の民家や農地などあちこちに植えられていて、町全体の河津桜は8000本にもなるそうです。先週一気に暖かくなって開花が進み、今週また気温が下がってますから、河津桜をより長い期間楽しめるかもしれません。

夜桜を楽しめるライトアップも9日までです。

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