ベトナム風生春巻きにタイ風グリーンカレー、ケニア風サモサも手頃な値段で楽しめる!レストランテPILIPILI

異国情緒溢れる外観
サンタフェ風の外観から若者向けのこじゃれた店かと思いきや、オーナー夫妻の人柄どおり、誰もがかしこまらずに普段着で異国料理を楽しめる場所だった。

ベトナム風生春巻

ケニア風サモサ
店内を見渡すと、中南米などの色鮮やかな絵皿、素朴な木彫りのオブジェ、古布、アフリカ絵画のティンガティンガが飾られている。実際に料理に使用するのはメキシコで買いつけてきた陶器皿だ。
赤と白のギンガムチェックのクロスがかかるテーブル席で食べていると、陽気なマリアッチのリズムなどが小さなBGMで聞こえて楽しい。

居心地の良い店内
スワヒリ語で唐辛子を意味する『ピリピリ』から、スパイシーな辛さを連想するが、味付けはほどよく、塩分はひかえめ。取材時はタイ風グリーンカレーをいただいたが、メキシカンブルーが鮮やかな陶器皿には、鶏肉、ざく切りのパプリカ、ナス、玉ねぎなどの具がたっぷりと入っていて、野菜のうまみが煮込まれたココナッツミルク風味の辛さはクセになりそうだった。

タイ風グリーンカレー
料理名、材料、手順がペン書きの絵と文字で詳細に記され、それらは幸彦さんの青春の宝物だろう。そうしたレシピとはまた別に、「料理修業や買いつけのために中南米などを訪ねてもいる」との話もきいて感動した。

旅先で記したレシピノート
じつは東京の有名インド料理店『アヒリヤ』は恭子さんの義兄が経営しているそうで、そこから仕入れる上質なスパイスも使っている。
この日は子育てを終えたと思われるご婦人グループのほか、一人で食べに来た男性客が数名、各自くつろいでいた。友だちや家族、一人でも、こじんまりした店だからこそ落ち着ついて食事ができる。旅好きのご夫妻との出会いが、味な世界を広げてくれる。
(ライター/佐野一好)
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■レストランテPILIPILI(ピリピリ)
住所:沼津市北高島町4-35

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