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「ペットボトル症候群」が怖いワケ 熱中症対策に水分補給は大事だけど…最悪の場合は意識障害も

連日、危険な暑さが続いています。7月31日の静岡県内も各地で気温が上昇し、浜松の各地で38℃超えとなりました。暑い夏、熱中症対策としても大切な水分補給ですが、注意をしないと意外な落とし穴があります。

<浜松総局 野田栞里記者>
「午前10時半過ぎの浜松市、手元の温度計は37度を超えています。きょうは風がありますが、汗は吹き出て止まりません」

高気圧に覆われた31日の静岡県内。朝から強い日差しが降り注ぎ、気温は上昇しました。県内各地の最高気温は、▼浜松市の佐久間で38.2℃、▼浜松で38.0℃などで県内18ある観測地点のうち、6地点で猛暑日となりました。▼浜松市の天竜で37.8℃、▼静岡市駿河区と三島市で35.7℃を観測。連日の酷暑で31日も、31人が熱中症の疑いで病院に運ばれています。

<街の人>
「厳しいですね。エアコンある所に行きたい」
「ビール飲みたくなりますけど、余計水分なくなりますから」
「お茶飲んでます。もしくはスポーツドリンクとか(1日にペットボトル)2本くらいですかね」

<浜松総局 野田栞里記者>
「こうしたこまめな水分補給は、熱中症対策の基本です。しかし、ここには思わぬ『落とし穴』もあるんです」

それが「ペットボトル症候群」です。急性の糖尿病のような症状で、最悪の場合、意識障害を起こす危険性もあるというのです。なぜ、こんなことが起きるのか、専門医に聞きました。

<嶋田病院 糖尿病内科部長 赤司朋之医師>
「家族の方に糖尿病のある方、糖尿病の素因とか持っていた人たちに起こりやすい症状ではあるが、ソフトドリンクをたくさん飲みすぎた場合、血糖が上がることで、おしっこがじゃんじゃん出て、脱水状態になるので、喉が渇いてまたペットボトルを飲む。そうすることによって更なる高血糖になる。血糖値が上がりやすくなるということは当然、糖尿病が発症しやすくなる。ペットボトル症候群が引き金となって、そしてひどい脱水状態になって、本当にひどい時には意識が飛んでしまうようなこともある」

ペットボトル症候群の主な症状は、「倦怠感」「吐き気」「イライラ」「体重減少」などです。糖尿病が急激に悪化する時の原因のひとつで、重症化すれば、意識障害を起こすこともあるということです。

<嶋田病院 糖尿病内科部長 赤司朋之医師>
「3.3gの角砂糖で考えると、コーラとかあるいはサイダーとかには16~18個分ぐらい、スポーツドリンクだと、7〜10個の角砂糖が入っているということになるので、夏の間の水分をしっかり摂るということは一番大事なことだと思うが、ジュースとか、かき氷とかアイスクリームとか、そればかりで水分を摂るような習慣はなるべくつけないようにしておく。一番良いのは、カフェインがほとんど入っていない麦茶だと思います」

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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