リアルに教えたくない藤枝の和食屋さん
今これを書いているのは3月末ですが、今回こちらに出てくる写真はお正月のものです。なぜかとというと、ご紹介するのを迷っていたからです。「教えたいけど、秘めておきたい」という感情に囚われてしまったんです…。隠しておきたくなる名店。それが「旬彩 ひと粋」さんです。

藤枝駅を降り、賑やかなエリアとは逆方向の住宅街の中を進み、「え?この先にほんとにお店あるの?」と不安になる頃、お店に到着。物理的にも隠れた名店。
まずは前菜。
この日は冬の冷たい雨が降っていて、心まで凍えていましたが、お料理の美しさに癒され、あっという間に心がとけてゆきました。

まるで絵画のよう。器がまた素晴らしいんです。お正月ということで、かるたの上に前菜が。

箸置きと敷き紙も、羽子板と独楽でお正月を表現しています。

伊勢海老の冷製ムースはシャンパングラスに。吐息がもれる感動のお味♡
あぁ、今思い出してもため息が…。

お造りは羽子板の上に飾られてやってきました。添えられた煎り酒があまりに美味しくて、お酒のあてにしてちびりちびりと頂きました。

お魚がのっていたのは、鶴のお皿です。松の飾り葉のあしらい方もたまりません。もちろん、絶品の味わい。

この日はなんと!お肉料理がビーフシチュー!これがまた、日本酒に合うお味だったんです! 美味し過ぎてもー、ペロリ。おかわりしたい位でした(笑)。

デザートは何種類かの中から選ぶのですが、私はこの日シャーベットを。「和食屋さんにここまでのクオリティのシャーベット作られたら、シャーベット屋さん困っちゃうだろうなぁ」というのが率直な感想。それほどの美味。舌触りも最適。器もここでこれをチョイスするとは!というハイセンスさ。
一品一品、感動が続き、その感動はお店のインテリアにも。

こちらは、化粧室に施されていたお正月のお飾りです。センスが素敵過ぎる!
はぁ。書きながら思い出し、甘いため息が止まりません。
さてこのお店を教えたくない理由、もうひとつあるんです。ご紹介した以外にも揚げ物や〆などなどあり、品数豊富。かつ一品一品かなりこだわってるため、手間もかかっているはず。
それなのに、基本、コース5,500円なんです! 私だったら倍で出しちゃう! それ位の価値があるのにこのお安さ!…ということは、振舞うほどにひと粋さんが損しちゃうんじゃないかと心配で…それで紹介をためらいました(笑)。
ここは、その時々の旬のお料理が出てくるので、次回はどんな感動に出逢えるか楽しみ!
季節ごとに、素晴らしい旬の味が巡ってくる本県だからこそ、その楽しみは幸せに変わる。そんな静岡やっぱ最高♡