言葉遊びの彫刻でみんなを笑顔に

今回尋ねたのは、焼津市神泉にある民家の一角にある「ギャラリー くすくす」。

この方が、ご主人の岩崎(いわざき)祐司さん。「岩崎さんのお仕事って何ですか?」と聞いてみました。

岩崎さん:えーっと、「しょうこくか」といいますか……。笑う+刻む+家で“笑刻家”です。

そうなんです、岩崎さんは彫刻家ではなくて“笑刻家”。50歳から独学で作品を作り始め、27年で300種類900作品以上を制作しています。
言葉遊びに特化したユニークな作品の数々

木彫りの作品には「赤い靴掃いてた女の子」とか「シッパイダーマン」とか、ちょっと変わったタイトルがついています。
岩崎さん:言葉遊びに特化した彫刻を作っているんです。

こちらは岩崎さんの代表作「リョーマの休日」。
岩崎さんの作品は言葉遊びを彫刻で表現しているのが特徴で、見た人がくすくすっと笑ってくれるのが嬉しいんだとか。それでギャラリー名が「くすくす」なんですね!
岩崎さん:言葉遊びの彫刻をこんなにたくさん作る人はいないんじゃないでしょうかね。

せっかくなので、いくつか作品の解説をお願いしてみました。
作品1「サイは投げられた」
岩崎さん:これはサイコロの“サイ”ではなくて、動物の“サイ”を柔道家が投げたという作品です。サイが一本背負いされた方がダイナミックで面白いかなと思って。

作品2 「ゲンキンですか」
実はプロレスラーの猪木さんのファンだという岩崎さん。
岩崎さん:“元気ですか!?”ではなくて“現金ですか!?”。不動産でも買いに行った猪木さんです。
岩崎さんの作業場はギャラリーの裏。言葉が浮かんだらデッサンにおこし、それをもとにクスノキを一本彫りしていきます。1つの作品を作るのに、1週間から10日かかるんですって。
ところで今彫っている作品は何ですか?

岩崎さん:これは見た通り。車のジャッキにチェーン。だから「ジャッキー・チェーン」。
ということはジャッキー・チェンさんのファンなのかと思ったら、どちらかというとブルースリーさんの方が好きなんだとか。
ということは……やっぱりありました!ブルースリーさんの作品。タイトルは「アチョ〜〜〜」。

意味がわかると思わず"くすくす"っと笑ってしまう、心温まる作品たち。これからもたくさん作り続けてくださいね。