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中位をさまようジュビロ磐田。チームが抱える課題とは…。注目ポイントは?

サッカーJ2ジュビロ磐田の調子がいま一つ上がりません。チームが抱えている課題はどこにあるのでしょう。SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」で、静岡新聞社編集局運動部でジュビロ磐田を担当している名倉正和記者が解説しました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さん。

最下位徳島に敗戦…。監督「失点が止まらない」

写真左から鬼頭里枝さん、名倉正和記者、ヒデさん


ヒデ:前節(4月29日)の徳島ヴォルティス戦は2-3で敗れちゃいました。

名倉:相手は最下位で3戦連続無得点と調子も良くありませんでした。勝てるかなと思って見ていたんですが、立ち上がりの失点が痛かった印象です。

鬼頭:徳島戦は前半2分、コーナーキックから失点してしまいました。

名倉:磐田の今シーズンの失点は半分近くがセットプレーから。その象徴的なシーンでした。横内監督も「真摯に向き合ってるけれども、失点が止まらない」と毎度のことながら嘆いていました。

ヒデ:ニアサイドに入られて、頭でそらされた感じでした。マークにはついているんですが、アクションを起こしていない。

名倉:磐田のコーナーキックの失点はニアサイドに入られているものが多く、山田選手は「とにかくファーサイドを捨ててでも前に入らせない。それぐらいの思い切った対策が必要じゃないか」と言っています。

ヒデ:それも立ち上がり2分。プランが崩れてしまいます。

名倉:マイナス状態からスタートして、追いつくだけでもエネルギーを使います。監督も「勝ち点3を獲得するのがなかなか難しい作業になってしまう」と。我々も「またか」とがっかりします。

鬼頭:さらに前半20分、徳島の静岡学園高校出身の玄理吾選手から柿谷曜一朗選手に縦パスが入り、磐田は失点。

名倉:チームとしても柿谷選手を警戒していましたが、その前の玄選手の持ち上がりもスムーズで良かったですね。中央をスルスルっと抜けていって、最後柿谷選手が磐田DFを2枚はがして。磐田にとって、そんなに数的不利な状況ではありませんでした。

最後に対応したのがU-22日本代表の鈴木海音選手でした。監督は「思い切って足を出すのはいいけれど、もう少し我慢してもよかった場面ではないか」と。


鬼頭:そして後半8分。磐田は上原選手のコーナーキックのこぼれ球に反応した松原選手のシュートでゴール。1点差に迫りました。

ヒデ:これはもう、パスのような素晴らしいシュートでしたね。

名倉:後半、上原選手にキッカーが変わったのが、まず1つのポイントでした。大きく曲がる球を蹴る遠藤選手とはちょっと違った、ストレート系の球を蹴るんです。それがうまく合ったという感じですね。

鬼頭:磐田は1点差としましたが、後半15分、今度はパスミスからまたしても柿谷選手にシュートを放たれて1対3とされてしまいました。

ヒデ:たらればを言っちゃうと駄目ですが、これはいらんかったなあと思う。相手がプレッシャーを前から掛けていて、やっぱり横パスは最も危険ですから。

名倉:山本康裕選手は相手の激しいプレッシャーで、パスの出しどころがなくなってしまいました。横内監督は試合後「ボールを保持するのはうちのスタイルだから、このミスは選手のせいではなくて、私の責任だ」ということを口にしていました。

鬼頭:敵ながら、徳島の柿谷選手は大きな存在感を放っていましたね。

名倉:今回は本当に抜群でしたね。

鬼頭:早く追加点が欲しい磐田は後半41分、相手ゴールキーパーが弾いた球に反応した松本昌也選手が右足を振り抜いてゴール。

名倉:途中出場の松本選手は右のサイドハーフに入りました。彼の特徴でもあるゴール前への飛び出しが出ていて、6試合ぶりの今季4点目を挙げました。

松本選手は状況に応じていろいろなポジションをやっていて、本当に汗かき役、縁の下の力持ちだなと感じます。

鬼頭:それでは、ここで山田大記キャプテンと、ゴールを決めた松原后選手のインタビューです。

【山田選手のインタビュー】
「立ち上がり、セットプレーの失点。チームとして意識していたのにやられてしまった。いつもニアサイドでやられているので、自分たちで改善していかなければ。相手も分析して、そこを狙っていると思う」

【松原選手のインタビュー】
「不甲斐ない試合をしてしまった。サポーターのブーイングは当然だと思う。こういう試合をしているようじゃ絶対に昇格なんて無理。自分たちの甘さなんじゃないか」

ヒデ:サポーターの皆さんの叱咤もあったということですね。

名倉:松原選手の「もっと危機感を持たなければ」という言葉が印象的でした。立ち上がりの悪さについて、松原選手は「どこかで人任せになってるところが自分も含めてあるんじゃないか」と反省してました。

もう負けられない!試合の入り方に注目を


鬼頭:気づいたら12節が終わっていました。ジュビロ磐田は4勝4分け4敗で現在11位。

名倉:磐田の社長はシーズン当初、勝ち点90という大きな目標を掲げていました。達成するためには、もう負けられない。1年でJ1復帰するには、もう落とせない。

鬼頭:まだ半分以上あります。ここから上昇するためのポイントは。

名倉:キャンプからずっと見てきましたが、横内監督が就任し、球際の強さや切り替えのスピードというのは、100%ではないですが徐々に浸透してきているなと感じています。

昨年見られなかった「激しく、粘り強く」という部分が底上げにつながっていると信じたいです。

ヒデ:清水エスパルスも勝てずにずっと来てましたが、勝ったらトントンと。磐田もそれだけの力を持っているチームですから。

名倉:とにかく連勝がほしいです。何度も言っていますが、試合の入り方に注目したい。立ち上がりに失点しないこと。攻撃の部分は上積みが見られ、得点も伸びています。

鬼頭:本当に勝利しかほしくないですね。期待しましょう。
シズサカ シズサカ

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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