・日本の司法制度や再審制度の課題、問題点をあぶり出している力作だ。
・改めて「袴田事件」の振り返りから入った構成は、理解のしやすさという点で視聴者を助けたのではないか。
・元裁判長の独自取材でのコメントは、見応えがあった。
・他人事ではなく、誰にでも起こり得る冤罪事件やその恐怖も描いた印象に残る番組だ。
・映像、ナレーションのトーン、声の色合い、うっすらとある音響効果が番組に合っていた。
・裁判官のストーリーを盛り込みながら事件や裁判を伝え、事実関係が鮮明に伝わってきた。
・懸命に袴田巌さんに寄り添いながら助けようとする人々の心情があふれる、ヒューマニスティックな番組でもあった。
・「だとすれば、誰が犯人なのか」という言葉が、強烈な印象だ。今後も事件の真相を追うような番組をつくってほしい。
・前半の振り返りは、理解が深い視聴者にとっては、「既視感」があったのではないか。
・なぜ57年かかったのかという点が一番のテーマだ。その「原因追及」が弱いと感じた。
・警察、検察の組織上の側面に加え、日本では、長い期間継続する、という傾向がある。そういった「文化的価値観」も視野に入れてはどうか。
・今後も、国や社会を監視する役割を大いに期待する。
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