「アレルギーがあってもクリスマスケーキを楽しんでほしい」 秘密は米粉や豆乳を使って作るふわふわ生地【しずおか産】

1歳の子どもでも食べられる工夫とは?

静岡生まれの逸品を紹介する「しずおか産」。2週間後はクリスマス。今回は、アレルギーがあっても楽しむことができるクリスマスケーキを紹介します。クリームたっぷりでクリスマスムードが漂うデコレーション。中身は、ふわふわ生地のシフォンケーキなんです。

静岡県菊川市にある洋菓子店「foafoa(ふぉあふぉあ)」。1番人気は、米粉を使ったシフォンケーキです。

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「明日ちょうど友達の子が1歳半になる前くらいの子が来るので、これなら食べさせられるかなと思って買いに来ました」

1歳の子どもでも食べられる工夫とは。

<foafoa 川口なつみさん>
「牛乳のアレルギーの子は、豆乳のホイップだったら食べられるというのと、あとは、1歳の誕生日の子どもから豆乳のホイップだったらクリームも食べられるので」

実は、生地には米粉や豆乳を使っています。米粉や豆乳は国産、砂糖は、ほうれん草の仲間の「てん菜(さい)」を原料にした「てん菜糖」を使用しています。

<川口さん>
「お天気の湿度とか、あとは夏と冬で0.1、0.2グラムずつ水分量を変えてみたりとか、焼き時間も色々温度とかも調整しながら1個1個調節して焼いています」

材料の分量や焼き時間を丁寧に調整することで、生地がきめ細かく、ふわふわな食感になります。

きっかけは長男のアレルギー

味見をするのは川口さんの3人の子どもたちです。

<長女 結愛さん(12)>
「いろいろなお菓子を作ってくれたり、シフォンケーキも色々な種類をつくってくれて。すごいなって」

<長男 琳迅(りと)さん(9)>
「これ、レーズンが入ってたやつの方が(おいしい)。じゃあ、レーズン入った方にしようかな」

長男の琳迅さんは2歳の頃、乳製品のアレルギーがあるとわかりました。もともと保育園の調理師をしていた川口さんは、琳迅さんの食事やおやつ作りに悩んだ経験が誰でも食べられるケーキ作りのきっかけとなりました。

<琳迅さん>
「うれしい。牛乳じゃないのに、こんなにふわふわしてびっくりした」

<川口さん>
「周りにはすごいかわいそう、かわいそうってすごい言われるんですけど、やっぱり私の中でかわいそうな子にしたくないなっていうのがあったので、作ってあげて、すごく幸せな顔を見ると良かったなって」

素材を選び抜いて華やかなクリスマスケーキに

5年前に店をオープンし、川口さんの妹2人と切り盛りしています。今の時期、力を入れるのはクリスマスケーキです。デコレーション用のクリームも豆乳を使います。

<川口さん>
「(豆乳クリームは)ゆるくなりやすいところがあって、普通のクリームに比べて扱いは難しい。添加物が一番少ないものを選んでやっています」

素材を選び抜いた分、扱いは難しくなりますが、飾りつけを工夫して華やかなクリスマスケーキに仕上げています。

<川口さん>
「自分の子がアレルギーだっていうのが発覚した時の苦労を経験をしている人たちが他にもいるんだろうなってことを考えた時に、苦しんでいる子とか、同じケーキ食べられない子のために、何かできることがあればなと」

アレルギーがあっても美味しいクリスマスケーキを楽しんでほしい。そんな優しい想いがこめられています。

川口さんは現在、卵を使わないケーキづくりにも挑戦しており、いずれは、小麦粉、乳製品、卵を使わないケーキ屋さんになるのが夢だということです。

【店舗情報】
foafoa(ふぉあふぉあ)
住所:静岡県菊川市下平川1944-3
店頭販売:水・木・金曜 午前10時30分~午後6時(無くなり次第終了)

【クリスマスケーキ】
予約受付:12月20日まで
価格:
・シフォンケーキ 17cm 5500円/13cm 3600円
・ロールケーキ 20cm 3800円 ※すべて税込

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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