
国内最大級の竜巻で静岡県牧之原市などに被害が出てから11月5日で2か月です。被災地ではいまだに多くの人が住居の問題を抱え、建築業者もさまざまな課題と向き合っています。
台風15号に伴う竜巻の発生から11月5日で2か月。牧之原市では、いまだに足場が立てられていない住宅や、足場は組んだものの作業が進んでいない家が多く見られます。
<やすらぎ工房 中川斉さん>
「まず『り災証明』が出ない、保険が出ない。保険のために見積もりが必要。見積もりは簡単じゃない。いろいろ業者をたくさん連れて行って、そこからあがってきたものをまとめて、そのためには何を直すか、どう直すか全部考えてから出てくるので」
被害の程度にもよりますが、保険の見積もりには長くて3日間かかります。
牧之原市の建築業者「カネ芳工建」の大石芳行さんです。
<カネ芳工建 大石芳行さん>
「順番にじゃないですけど、緊急性の高いところからどんどん片付けている」
40軒ほどの住宅を請け負っていて、半分ほどの見積もりを終えました。見積もりは現場の作業を終えてから行うため、深夜まで及びます。
<大石さん>
Q.この短期間でこれくらいの見積もりを出すことは?
「ないですね。間違いなくないと思います。仕事終わってからお金は入ってくるので、災害から2か月だが1銭ももらっていない状態で、仕事をしている状態です」
被災した住宅にもまだまだ多くの問題があります。
<荻野旦記者>
「全壊と判定されたこちらの家ですが、こちらのビニールテープを床に置いてみますと、向こうにどんどんと進んでいってしまい、傾いていることが分かります」
<住民>
「家も傾いているので、頭が痛くなって来たり、カビが飛んでいたりで、のどが痛くなったりとかあるが、竜巻が起きた直後と変わっていない、むしろ(家の状態は)ちょっとずつ酷くなっていっている状態」
こちらの住宅は、見積もりは終わっていますが、解体の日程が決まっていません。仮住まいのアパートを借りることができましたが、そこには新たな問題も。
<住民>
「1軒分の荷物を入れられるスペースではなくて。預けるところも別に探している」
Q.光熱費は?
「両方かかります。町内会費も新しいアパートの方も払って、こちら家も残っているのでこちらも払って、すべて2軒分かかっています」
被災者、そして再建に向けて動く建築業者を苦しめる未曾有の竜巻災害。2か月たったいまも被災地には大きな爪痕が残っています。







































































