
2025年8月2日、静岡市の公民館で会合に参加していた男性が乱入してきた男に刃物で刺され死亡しました。2人は少なくとも2年前から面識があったことが関係者への取材でわかり、警察はトラブルの有無などについて慎重に調べています。
<社会部 田島かのん記者>
「公民館の中に捜査員が入っていきます。これから鑑識作業が始まる模様です」
この事件は8月2日午後7時半ごろ、静岡市駿河区中島にある公民館に刃物を持った50代の男が乱入し、会合に参加していた78歳の男性が背中などを複数回刺され殺害されたものです。殺害された男性は5年前、SBSのカメラの前で地区の水害について課題を語っていました。地域の頼れる存在だったといいます。
<知人>
「会えば『どう?頑張ってる?』ってすごく良くしてくれました」
<会合の参加者>
「地域のために動いて色々やってくれた」
男性たちは、8月2日、会合で町の夏祭りの準備をしていたということです。
<社会部 野田栞里記者>
「現場に居合わせた人によりますと、犯人の男は階段で2階の部屋にあがり、後ろから男性を刺したということです」
複数の参加者によりますと、会合は2階の大ホールで開かれ約60人が出席。当時、被害者の男性は窓側の後ろから2列目に座っていました。会の終盤、男は後方の入り口から黙って入ってきて、そのまま男性に近寄り背後から刃物で刺したということです。
<会合の参加者>
「『机を寄せろ、椅子を投げろ』って言って、バリケードを作ってみんなで警察が来るまで耐えるしかないって」
男は、周囲の人たちに「お前らには関係ない」などと言っていたということです。複数の関係者によりますと男は2023年に町内の組長を務めていて、会合に参加した数人と面識があったことがわかりました。男と殺害された男性は少なくとも2年前から面識はあったということです。
殺害された男性以外に襲われた人がいないことから警察は男性のみを狙った犯行の疑いがあるとみています。男は自らの首を刺し現在入院中ですが回復傾向にあり、警察は今後、男に話を聞く方針です。