静岡県内ではいま、まさにソメイヨシノが見頃を迎えていますが、この光景がこの先も果たして続くのか、いま、全国で問題となっています。それが、桜の木の高齢化、いわば「老朽化」です。県内でも頭を悩ませています。
<観光客>
「きれい」
「いいですね。雨の桜も悪くないですね」
静岡県御殿場市の「時之栖」です。4月3日も雨の中、多くの人がまもなく見頃を迎える約1300本のソメイヨシノを見に訪れていました。この桜の名所もある問題を抱えていました。
<時之栖 施設営繕部 勝又栄さん>
「枝が伸びてきているので、下から古木を支えて助けてあげてる」
これが桜の木の「老朽化」です。寿命は70年から80年と言われているソメイヨシノ。樹齢の長い桜では、幹の空洞化や腐敗が進み、倒木の危険性が高まっています。
<ATV記者>
「こちらの桜並木は老朽化で現在伐採が進んでいます」
そのため、やむを得ず伐採するというケースが全国で相次いでいます。時之栖のソメイヨシノも樹齢約80~90年。なんとか長持ちさせようとさまざまな対策をとっています。
<時之栖 勝又さん>
「なるべくお客さんに多くの花がついた古木のサクラを楽しんでほしいので、支えをして古木を助けている」
さらに病気という問題もあります。たとえば、カビの一種が原因で木が枯れてしまう「てんぐ巣病」。ほかの木にも影響を与えることから、感染した枝を見つけたら切るという作業を毎日繰り返しています。
<時之栖 勝又さん>
「倒木や太い枝が折れたりと危険な状況にもなるので、日々管理しながらお客様に安全に楽しんでいただけるよう管理を続けている」
美しい桜をいつまでも、その対策はまったなしです。