約200年の歴史を持つ伝統工芸品を後世に残すための取り組みです。静岡県藤枝市の工芸品「藤枝だるま」が現代風にアレンジされ、生まれ変わりました。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「かわいらしいデザインの藤色のだるまの中に、小さなだるまが入っています。そう!このほど、藤枝だるまのマトリョーシカが作られました」
和紙で作られた、大小5つのだるま。4月1日から市の観光案内所などで販売が始まった藤枝だるま「藤色マトリョーシカ」です。「藤枝だるま」は、200年近い歴史を持つ伝統工芸品で、特徴としてもみあげにあたる「鬢」に「8」の字が描かれています。「七転び"八"起き」にちなんだチャレンジを応援するだるまで、そのマトリョーシカをまとめ買いする人の姿もありました。
<買い物客>
「きょうお客さんがいるので、面白いかなと思って買いに来た。元々藤枝だるまがあったが、なくなってしまって寂しいところもあった」
「藤枝だるま」は、江戸時代から5代にわたって引き継いで作られてきましたが、後継者がおらず、2年ほど前に一時、制作が途絶えました。なんとか後世に残そうと、地元の観光協会などが技術を学びつつマトリョーシカを制作。藤枝の新たな縁起物になればと、期待が込められています。
<藤枝市観光協会 江崎晴城会長>
「藤枝の良さは駅前を中心とした中心市街地の便利さだけでなく、文化や歴史。その部分をしっかり知っていただくための発信が必要で、その発信のために藤枝だるまが活躍してほしい」