
藤枝東の野田隼太郎主将(左)と、静岡学園の中村圭佑主将(右)
全国高校サッカー選手権静岡県大会の決勝「静岡学園ー藤枝東」は11日午後1時から、エコパスタジアムで行われる。優勝候補の静岡学園が県高校総体との2冠に輝くか、2年連続決勝で敗退している藤枝東が“三度目の正直”となるか。
静岡学園が勝てば2年ぶり14度目、藤枝東なら8年ぶり26度目の全国出場となる。両チームはこれまで決勝で7度対戦。静岡学園が5連勝中で、6勝1敗と大きく勝ち越している。
静岡学園、ワントップの庄大空3戦2ゴール

静岡学園のFW庄大空(左)と、GK中村圭佑主将(右)
静岡学園はJ1川崎フロンターレに入団するエース神田奏真(大阪東淀川FC出身)ら主力をけがで欠く中、代役としてワントップに入った庄大空(大阪東淀川FC出身)が今大会3戦2ゴール。出番に飢えていた選手たちが躍動している。
伝統のテクニックは健在だが、派手な攻撃の裏にある守備意識の高さにも注目だ。4年前の全国制覇の原動力になったのは「攻守の切り替えの早さ」。ボールを奪われてもすぐに相手を囲い込んで奪い返すスタイルが、今年のチームにも浸透しているかどうか。U-18日本代表GKの中村圭佑が最後方から守備陣を統率する。
夏の全国高校総体は優勝候補に挙がりながら初戦敗退した。プライドを傷つけられたテクニシャンたちはリベンジの舞台を何としても手に入れたいだろう。川口修監督は「結果にこだわりたい」と強調する。
藤枝東、3戦無失点

藤枝東のMF湯山大輔(左)と、FW植野悠斗(右)
藤枝東は伝統のパスサッカーと3戦無失点の堅守で勝機をうかがう。鷲巣延圭監督が攻撃のキーマンに挙げるのはトップ下の渡辺皐(セレッソ大阪西出身)と、中盤右サイドの湯山大輔(清水ジュニアユース出身)。2人にボールが入った時、チームの攻撃が一気に加速していく。
ワントップに入る189センチの大型FW植野悠斗(FC東京むさし出身)は3戦2得点と好調だ。最前線でひたむきに体を張り、仲間のために時間をつくることができれば自慢のサイド攻撃も活性化する。
藤枝東は今季、新人戦ベスト8、県高校総体は初戦敗退と結果を残せていない。イレブンの最後の大会にかける思いは強い。