知っとこ 旬な話題を深堀り、分かりやすく。静岡の今がよく見えてきます

3時のアフタヌーンクリップ

 午後3時を回りました。最近地元の「8の字」というお菓子にはまっています。子どもの頃から食べ慣れた味でほっとします。静岡のおやつと言えば、皆さんは何をイメージしますか?
 さて、この時間の〈知っとこ〉は定番の「アフタヌーンクリップ」です。コーヒーや緑茶を片手に気軽にお読みいただける話題を4つ集めました。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・村松響子〉

白い花キラキラ☆☆ 浜松でシラタマホシクサ見頃

 浜松市北区細江町中川の銅鐸(どうたく)公園で、地元の保護活動の対象にもなっている絶滅危惧種のシラタマホシクサが見頃を迎え、5ミリほどの真っ白な花を星空のように咲かせている。

キラキラと無数の小さな花を咲かせるシラタマホシクサ=浜松市北区細江町中川の銅鐸公園
キラキラと無数の小さな花を咲かせるシラタマホシクサ=浜松市北区細江町中川の銅鐸公園
 シラタマホシクサは東海地方の湿地に自生する固有種の一年草で、地元のNPO法人ラブ・ネイチャーズが除草や保護、育成に取り組む。
 宮津泰顧問によると、三方原大地に染みこんだ雨水が地下の粘土層の関係で、この場所から湧き出ているため、生息に適した湿地となっているという。
 花は10月上旬まで見られるという。
autumn2021

家康が関ケ原の戦いで着用、甲冑5年ぶり展示 久能山東照宮博物館

 静岡市駿河区の久能山東照宮博物館で15日、徳川家康が関ケ原の戦いで着用した甲冑(かっちゅう)「歯朶具足(しだぐそく)」の展示が約5年ぶりに始まった。旧暦1600年9月15日は、関ケ原の戦いが起こった日とされている。展示は12月初旬までの予定。

展示が始まった徳川家康が関ケ原の戦いで着用した甲冑「歯朶具足」=静岡市駿河区の久能山東照宮博物館
展示が始まった徳川家康が関ケ原の戦いで着用した甲冑「歯朶具足」=静岡市駿河区の久能山東照宮博物館
 「歯朶具足」は徳川家にとって吉祥の具足と呼ばれており、国の重要文化財に指定されている。通常の甲冑より鉄の厚みがあり、約22キロと重い。かぶとの形が大黒様のずきんの形を模しているのが特徴で、家康が夢に出てきた甲冑を作らせたことから「御夢想形」とも言われている。
 展示では、甲冑の背後に鏡を設置し、通常はあまり見ることができない背面を見ることができる。同博物館は唯一、徳川15代全甲冑を収蔵しており、文化財の保護を図りながら甲冑を入れ替え随時公開を行っている。年中無休。

ブルーベリー使ったビール 浜松の企業が発売

 クラフトビール製造販売の浜松アクトビールコーポレーション(浜松市中区)は17日、フルーツビール「ブルーベリーエール」を発売する。愛管(同市北区)が自社農園で農薬を使わずに栽培したブルーベリーを副原料に、飲みやすいさわやかな味わいに仕上げた。

浜松アクトビールコーポレーションが17日に発売する「ブルーベリーエール」=15日午後、浜松市中区
浜松アクトビールコーポレーションが17日に発売する「ブルーベリーエール」=15日午後、浜松市中区
 初夏に適度な降水量と日照量に恵まれた今季はブルーベリーが豊作だった一方、コロナ禍で業務用を中心に需要が低迷し、フルーツビールを共同開発したという。麦汁に、濃厚なピューレ状に煮詰めたブルーベリーと酵母を加え、発酵させた。
 浜松アクトビール醸造責任者の杉本大樹さん(34)は「甘さを抑え、ブルーベリーの酸味と香りを引き立てた」と話す。
 アルコール分は4・5%。330ミリリットルで税込み価格は627円。2400本の販売を計画する。

焼津内港の空きビル改装 60年代の趣生かし「交流の場に」

 焼津市の焼津内港(旧港エリア)の空きビルをリノベーションした店舗のオープンから半年が過ぎた。県中部でアクセサリーの製作活動をしている斉藤愛さん(44)=吉田町=が、港町の一角にある1960年代の趣のある建物を気に入り、2年間かけて改装した。ワークショップや展示会の会場としても活用され、斉藤さんは「交流の場にしたい」と話している。

空きビルをリノベーションして開業した店舗=焼津市中港
空きビルをリノベーションして開業した店舗=焼津市中港

 店舗は3階建てビルの2階で、おおよそ80平方メートルの広さにアクセサリーや家具を並べて販売しているほか、斉藤さんの作業スペースも配置した。月に1回ほど、個人でコーヒー販売を営んでいる店主らを集めたイベントが開催され、写真のワークショップ、洋服の展示会なども行われている。
 斉藤さんによると、ビルは61年建築で、水産関係の企業が入っていたが、10年ほど前から使われていなかったという。改装する際には「古さを残したい」という斉藤さんの意向から、天井をあえてコンクリートむきだしの状態にし、電灯のスイッチも建築当時のものをそのまま使った。
 来年初頭に店舗の一角に喫茶スペースを設ける方向で検討している。斉藤さんは「いろんな人が出会い、何かが始まるきっかけの場になれば」と語る。
 (焼津支局・福田雄一)
地域再生大賞