静岡市中心街に笑いと歓声 118万人魅了、大道芸W杯2023まとめ
11月2日から5日まで開催された「大道芸ワールドカップin静岡」。4年ぶりに4日間フル開催で行われた今大会は、推計約118万人(主催者発表)の観客が来場し、大盛況のうちに閉幕しました。静岡市中心街を笑いと歓声で包んだ今大会を写真と記事でたっぷりと振り返ります。
8カ国から52組、総勢111人参加 静岡市内18カ所で演技
静岡市の秋の風物詩「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡」(実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送協賛)が2日、同市で開幕した。30回目の節目となる今大会は世界8カ国から52組、総勢111人が参加し、5日までの4日間、多彩なパフォーマンスで静岡のまちを華やかに彩る。
期間中は午前11時から午後8時まで、国内外のアーティストがサテライト会場を含む18カ所でパフォーマンスを披露する。30回特別企画として、歴代のW杯チャンピオン5組を招待したほか、W杯出演者と市民アーティストがコラボレーションする夜間ステージ「スペクタクルショウSpark(スパーク)!」を毎日開催する。
静岡市中心街で2日に始まった「大道芸ワールドカップin静岡2023」は、メイン会場の駿府城公園(葵区)を中心に国内外のアーティストが次々と登場した。ジャグリングや手品、歌やダンスなど個性豊かな演技を繰り広げ、観客に笑顔の輪が広がった。平日にもかかわらず、開幕を待ちわびた多くの来場者が詰めかけ、飲食ブースにも列ができるなど盛況だった。
<2023.11.3 あなたの静岡新聞>
(政治部・池谷遥子、写真部・宮崎隆男)
※写真は静岡市葵区の駿府城公園で撮影
「市民主役」30回の節目 憧れのプロと舞台共演
2日開幕した「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡」は、新型コロナウイルス禍の2回の中止を経て、30回目の節目を迎えた。記念事業として初めて企画された特設ステージでは、小さな頃から大道芸に憧れていたという若者や地元の学生がプロと共演し、「市民主役」のイベントをつくり上げた。舞台を見守ったファンは「世界的なイベントに育った」「今後も続けてほしい」と温かい声援を送った。
大道芸人グループ「トゥーアールマンション」のメンバーで、演出を手がけた江戸川じゅん兵さんは「大道芸W杯が30回も続いてきたことの祝祭感あふれるステージにしたい」と節目の大会への思いを語る。出演者だけでなく、地元のアーティストらと共同でつくり上げ、多くのボランティアや観客の投げ銭があるからこそ成り立つ、静岡ならではの「市民参加型大道芸W杯」を表現したという。
同市駿河区の山本夏夢さん(26)、珠暉さん(23)姉妹は一輪車のペアとしてスパークに参加した。幼い頃から家族や友人と大道芸を見に来ていた2人にとってW杯は憧れの舞台。世界的なパフォーマンス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の舞台に出演するほどに成長し、「大道芸W杯に出演できるのは光栄」と声をそろえた。かつて大道芸W杯に憧れた自分たちのような子どもたちに、「自分たちの演技で夢を与えられたら。一輪車の魅力も伝えたい」と力を込めた。
(政治部・池谷遥子)
<2023.11.3 あなたの静岡新聞>
歴代チャンピオン、圧巻の演技 世界レベルのステージ復活
静岡市内で開催中の「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡2023」は2日目の3日、招待された歴代チャンピオン5組などが街中のステージに登場し、世界レベルのパフォーマンスで観客を魅了した。
<2023.11.4 あなたの静岡新聞>
(政治部・池谷遥子、写真部・宮崎隆男)
有料ステージはチケット完売 大盛況のうちにフィナーレ
国内外のアーティストが静岡市中心街で妙技を繰り広げる「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡」が5日、閉幕した。新型コロナウイルスの影響で昨年は2日間の縮小開催だったため、4日間の”フル開催”は4年ぶり。天候にも恵まれ、推計約118万人(主催者発表)が来場した。
大道芸W杯は2020、21両年はコロナ禍で中止となり、22年は国内在住アーティストのみの参加で、海外アーティストを含めた開催は19年以来となった。猪股宏光実行委員長(57)は「インターネットでも大道芸が見られる時代に、実際に見ようと多くの人が足を運んでくれた。コロナ禍を経ても多くの人が戻ってきてくれてうれしい」と目を細め、来年の開催にも意欲を示した。
市まちは劇場推進課の担当者は「大会期間中の一過性の盛り上がりではなく、年間を通じた観光推進につながるよう、市としても仕掛けを考えていきたい」と話した。
(政治部・池谷遥子)
<2023.11.6 あなたの静岡新聞>