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⚾高校野球静岡大会 7月2日開幕 今年の注目校は?

 第105回全国高校野球選手権静岡大会が7月2日、草薙球場で開幕。8日から1回戦が行われます。静岡大会の注目対決や組み合わせ抽選会の様子などを1ページにまとめます。
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序盤から激戦予想 2回戦から注目対決も

選手宣誓を引き当て笑顔を見せる沼津工・中山主将(左)
選手宣誓を引き当て笑顔を見せる沼津工・中山主将(左)
 第105回全国高校野球選手権記念静岡大会の組み合わせ抽選会が25日、清水マリナートで行われ、108校107チームの組み合わせが決まった。7月2日に草薙球場で開会式を行い、同8日から静岡県内10球場で1回戦が始まる。日程を順調に消化すれば29日に決勝が行われる。開会式の入場は父母会や部員のみとし、一般客は試合から入場可能となる。 2回戦から注目対決も

 ノーシードの強豪がシード校と2回戦で当たる枠に多数入り、序盤から激戦が予想される。
 第1シード加藤学園の太田主将は組み合わせを受け「やることは変わらない。挑戦者の気持ちで、謙虚に一戦必勝で戦う」と気を引き締めた。前年優勝の第2シード日大三島の初戦は天竜-知徳の勝者。永野主将は「(両校とも対戦経験があり)良い部分は互いに分かっている。できることを全力でやる」と語った。
 第3シード常葉大菊川と第5シード静岡のブロックは昨秋県準優勝の常葉大橘など実力校が複数入った。春夏連続甲子園を目指す常葉大菊川の平出主将は「(コロナの影響で万全で臨めなかった)昨夏の悔しさを全員で晴らしたい」と決意。浜松大平台-常葉大橘の勝者と初戦でぶつかる静岡の遠藤主将は「初戦に勝って勢いをつけたい」と意気込んだ。
 初優勝を狙う第4シード浜松開誠館の吉松主将は「先を見ず、目の前の試合を頑張りたい」と強調した。

⚾宣誓「やってやる」 沼工・中山主将

 選手宣誓の番号「58」を引き当てた沼津工の中山真聖主将は会場の拍手に満面の笑みで応えた。「引くような気がしていた」。予感通りの結果に「やってやるぞという気持ち」と晴れ舞台を楽しみにした。
 小6で野球を始めて以来、選手宣誓の大役は初めて。「静岡で一人しかできない役目。監督やチームメートと話し合って内容を決める。野球ができることは当たり前じゃないので、感謝の気持ちと大会への意気込みを(文言に)入れたい」  昨秋の新チーム発足当初はまとまりがなかったが、主将として一人一人とのコミュニケーションを大切にしてきたという。初戦の相手は難敵、静岡市立。「可能性はゼロじゃない。自分たちができることをやれば勝てる」と力強く語った。

シード別ブロック展望 加藤学園/日大三島/常葉大菊川/浜松開誠館

抽選に臨むシード校の主将ら=清水マリナート(写真部・杉山英一)
抽選に臨むシード校の主将ら=清水マリナート(写真部・杉山英一)
第1シード 加藤学園 東海王者に対抗の構図
 第1シード加藤学園のブロックは第5シード藤枝明誠のほか、静岡商、三島南、浜名、誠恵などが入った。
 今春の県、東海大会を制した加藤学園は左腕吉川がエースとして一本立ちした。2年の右腕小沢も成長を遂げ、投手陣に厚みが増している。攻撃はリードオフマンの主将太田と主軸の大木が得点源。藤枝明誠は制球力のある牧野と最速146キロをマークした寺下の右腕2本柱。寺下は打線の要でもあり本塁打を量産中。
 伝統校静岡商は守備の乱れで敗れた過去の反省を生かし、守りを強化。浜名は玉水、吉田の左右二枚看板の出来が鍵になりそう。

第2シード 日大三島 昨年覇者など強豪競う
 昨夏の覇者で第2シードの日大三島のブロックは、第5シード聖隷クリストファー、島田商、静岡学園、飛龍、知徳などが競う。
 今春も県準優勝と結果を残した日大三島は技巧派左腕関野が実力を付ける。永野、綱島、寺崎ら野手陣も成長し、打線は穴が少ない。聖隷クリストファーは主戦今久留主や4番山崎、1年時から出場する堀内など経験豊富な選手が多い。今年も堅実な野球を強みに勝機をうかがう。
 昨秋4強の知徳は197センチの右腕小船が最速を140キロ台に乗せ成長著しい。秋、春と県大会出場の天竜が食い下がれるか。

第3シード 常葉大菊川 有力校が多く混戦模様
 今春の選抜に出場した第3シード常葉大菊川のブロックは、第5シード静岡、昨秋県準優勝の常葉大橘のほか、駿河総合、御殿場西、東海大翔洋などの強豪が入り混戦模様だ。
 常葉大菊川は左腕久保のほか、内藤、福住の両右腕の出来が重要になりそう。鈴木叶や岩崎、鈴木来らは打撃のレベルが高い。静岡はけがから復帰の斎藤ら投手陣が鍵。攻撃は和田、中野ら下級生が力を付けている。
 御殿場西の左腕竹上は制球と緩急に優れ、捕手の谷口は信頼が厚い。東海大翔洋の米倉、土方はパンチ力のある打撃に魅力があり、右腕松永、左腕小根沢ら投手陣も充実する。

第4シード 浜松開誠館 好投手擁す実力校結集
 第4シード浜松開誠館のブロックには第5シード掛川西、昨夏準優勝の静清のほか磐田東、浜松商、浜松工などが集まった。
 浜松開誠館は近藤が最速を140キロ後半まで上げ、県内屈指の投手に成長。打線は吉松や本多駿ら経験豊富な選手が引っ張る。ここ2年、4強に進出している掛川西は落合を軸に得点力を上げている。初戦は静清-静岡北の勝者と対戦する。
 浜田、佐山ら力のある投手がそろう静清は守りが盤石。リードする捕手松井は攻撃でも4番とチームをけん引する。磐田東は長身右腕寺田、制球の良い左腕深田らに力がある。

⚾昨年準Vの静清 今年こそ【高校野球静岡大会抽選会】

 昨夏準優勝と、あと一歩で甲子園に届かなかった静清の松井主将は、組み合わせが決まり「ここから始まる。去年果たせなかった優勝にチャレンジする」と雪辱に燃えている。

雪辱を誓う昨年準優勝の静清・松井主将
雪辱を誓う昨年準優勝の静清・松井主将

 ノーシードでの挑戦となるが、昨夏のベンチ入りメンバーが8人残る。主戦浜田は変化球の制球が良く、安定感抜群。2番手の佐山も140キロ超の速球を持ち、戦力は昨夏に勝るとも劣らない。「去年を知るメンバーは、勝つために必要な的確な声掛けが分かっている」と松井。
 初戦は静岡北。勝ち上がれば第5シード掛川西が待ち構える。「(シード校は)いずれは当たる相手。勝ちきって波に乗りたい」と意欲を口にした。

⚾全国高校野球静岡大会トーナメント表 第105回/2023年

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2022summer

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