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家康が着用「金陀美具足(きんだみぐそく)」 どんなよろい?

 徳川家康が着用したと伝わる甲冑(かっちゅう)「金陀美具足(きんだみぐそく)」を題材にしたプラモニュメントが、静岡市葵区の駿府城公園外堀沿いの駿府ホリノテラスで披露されました。大河ドラマ「どうする家康」にも登場し、注目を集める「金陀美具足」についてまとめます。
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甲冑プラモニュメント、静岡で披露 図鑑をイメージ

 徳川家康が着用したと伝わる甲冑(かっちゅう)「金陀美具足」を題材にしたプラモニュメントが1日、静岡市葵区の駿府城公園外堀沿いの駿府ホリノテラスで披露された。「静岡市プラモデル化計画」として地域活性化に取り組む市が同所にかかる城代橋付近に設置した。

関係者が除幕した金陀美具足の「プラモニュメント」=静岡市葵区の駿府城公園外堀沿いの「駿府ホリノテラス」
関係者が除幕した金陀美具足の「プラモニュメント」=静岡市葵区の駿府城公園外堀沿いの「駿府ホリノテラス」
 モニュメントは高さ2・2メートル。パーツごとに歴史や用途などの説明を付けた。意匠を担当したmagnet-designの松尾憲宏代表(53)は「近くに小中学校が多いので子どもたちが見て学べる図鑑の1ページのようなデザインにした」とこだわりを語った。
 お披露目式は静岡城内一輪車クラブの演技が花を添え、多くの来場者でにぎわった。神奈川県から親子で訪れた佐藤涼真さん(15)は「金色で神々しかった。プラモデルと甲冑の両方のかっこよさを併せ持っている」と笑顔を見せた。
 市プラモデル振興係の石川直哉係長は「大河ドラマで家康の注目度が上がっている。静岡を代表する産業であるプラモデルと組み合わせることでにぎわいを生み出し、静岡の良さを発信していきたい」と話した。(社会部・白鳥壱暉)
 〈2023.04.02 あなたの静岡新聞〉

桶狭間の戦いで家康が着用 久能山東照宮に所蔵

金陀美具足(久能山東照宮提供)
金陀美具足(久能山東照宮提供)
 ※2023年2月27日 あなたの静岡新聞から
 プラモデルを生かしたまちづくりに取り組む静岡市が、徳川家康が着用したとされるよろい「金陀美具足(きんだみぐそく)」をモチーフにしたプラモニュメントを製作している。大河ドラマなどを契機に再注目される家康に着眼し、市中心地にある家康ゆかりの駿府城公園(葵区)付近に設置して話題づくりとにぎわい創出を図る。27日までの関係者への取材で分かった。
 プラモニュメントは同公園外堀沿いの「駿府ホリノテラス」に架かる城代橋付近に設置し、静岡まつりの開催に合わせて4月1日に披露する。
 金陀美具足は、1560年の桶狭間の戦いで19歳の家康が身に着けたとされるよろいで、国の重要文化財として久能山東照宮(駿河区)に所蔵されている。大河ドラマ「どうする家康」では主演の松本潤さんが着用するシーンもあった。
 設置する城代橋を渡ると、その先には家康の一生を紹介する市歴史博物館が立地する。静岡浅間神社境内(葵区)に開館した大河ドラマ館と併せ、周遊を促す。中心市街地の活性化を図るとともに、プラモデル出荷額日本一のまち静岡をPRする。
 プラモニュメントは組み立て前のプラモデルの部品群をかたどった造形物。プラモデルを生かした地域活性化の方針を示す「市プラモデル化計画」の一環で、市が民間企業と連携して市内各地への設置を進めている。現在、葵区のJR静岡駅や市役所静岡庁舎前、駿河区のツインメッセ静岡など6カ所に設置されている。(政治部・池谷遥子)

2015年、東照宮から甲冑搬出 1年かけ修理に

 ※2015年4月22日 静岡新聞夕刊から
 静岡市駿河区の久能山東照宮(落合偉洲宮司)は22日、徳川家康が青年期に着用した国の重要文化財の甲冑(かっちゅう)「金陀美(きんだみ)具足」を東京国立博物館で修理するため搬出した。
 甲冑は家康が10代のころ、織田信長が今川義元を討った桶狭間の戦い(1560年)の前哨戦で、とりでを落とす活躍をした際に着用したとされる。表面に金箔(きんぱく)と漆が施され、戦国期の傑作として知られる。重さは11・7キロ。
 搬出作業に先立ち、比較的状態のいいかぶとが報道陣に公開された。
 来年3月まで約1年かけて、甲冑師がよろいをつなぐ糸のほころびを直したり、金箔を修復するといった作業に取り組む。修理完了後、久能山東照宮博物館で展示する予定。(※2023年4月2日現在、久能山東照宮博物館で展示)
 ※内容は当時のまま
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