残土置き場を問題視 静岡県知事会見【大井川とリニア】

 熱海市伊豆山の大規模土石流災害を受けて、川勝知事は13日の定例記者会見で、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う残土置き場の規模について、土石流で崩落した盛り土の60~70倍と説明した上で「山津波のようなものに巻き込まれて崩れると被害は想像を絶する」とリニア工事の残土置き場を問題視した。
 JR東海は同トンネル工事で発生する約370万立方メートルの残土を県内で処理する方針。そのうち大井川上流の燕(つばくろ)沢に約360万立方メートルを置き、高さ約70メートル、長さ約600メートル、幅約300メートルの盛り土を築く。森林法に基づき、林地開発許可を静岡市に得る必要がある。
 大井川の水問題だけでなく残土の課題も解決するよう求めてきた川勝知事は「(リニア工事の)残土の規模感を明確に自覚していただけるのではないか」とJRをけん制した。

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