鳴らす“おはやし”MUSIC♪ 富士・吉原祇園太鼓セッションズ 5月の「FUJI&SUN’24」4回目出演

 5月11、12両日に富士市の「富士山こどもの国」で開かれる野外フェスティバル「FUJI&SUN’24」(静岡新聞社・静岡放送など主催)に、同市吉原商店街周辺の住民らが結成したバンド「吉原祇園太鼓セッションズ」が出演する。同フェスでの演奏は4回目。リーダーの内藤祐樹さん(38)は「地元のバンドとしてFUJI&SUNの存在は大きい」と開催を心待ちにする。

練習に励む吉原祇園太鼓セッションズのメンバーら=富士市平垣本町のライブ会場「アニマルネスト」
練習に励む吉原祇園太鼓セッションズのメンバーら=富士市平垣本町のライブ会場「アニマルネスト」

 2015年に活動を開始し、22年にレコードデビューした。現在3枚目のレコードを制作中。地元のお祭り「吉原祇園祭」のおはやしを軸に、レゲエやロック、ファンクをミックスした独自の音楽性を誇る。
 吉原祇園祭は「東海一の祇園」と呼ばれ、吉原地区では幼少期から太鼓を仕込まれる。セッションズのメンバーも太鼓のビートが体に染みこんでいるという。サックス、西アフリカの打楽器「ジェンベ」、ベース、ドラムなど、それぞれの得手を加えてバンドの音を形作った。結成から9年目の今も、地元に伝わるおはやしを基盤に楽曲を作る。「祭りで育った人たちがバンドをやったらこうなったという感じ」と内藤さんは話す。
 地元の寺の副住職でバンドのプロデューサーを務めるTOP DOCA(トップ・ドカ)さん(47)は「『太鼓ありき』という制限があることで1本軸が通り、自分たちの音楽を突き詰めることができている」とセッションズを評価する。FUJI&SUNのステージはTOP DOCAさんを加えての演奏。女性シンガー、ナツ・サマーさんをゲストに迎える。内藤さんは「FUJI&SUNに育ててもらったという思いがある。今年も楽しみたい」と意気込んだ。
 (教育文化部・マコーリー碧水)

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