塩谷氏の再審査、却下の公算大 自民離党勧告「瑕疵なし」

 自民党の森山裕総務会長は16日の記者会見で、派閥の政治資金パーティー裏金事件で離党勧告を受けた安倍派幹部の塩谷立氏(衆院比例東海)の再審査請求を巡り「(処分は)党則にのっとっており、瑕疵はないという結論になった」と述べた。塩谷氏の再審査請求は認められず、離党勧告処分が確定する公算が大きくなった。同日中に結論を出し党総裁の岸田文雄首相に報告する。塩谷氏は請求が認められなければ、離党届を提出する考えを示している。

塩谷立氏
塩谷立氏

 16日の総務会では、森山氏ら総務会幹部に対応を一任。直後に開いた幹部協議で、最終的に森山氏に判断を委ねる方針を確認した。
 塩谷氏は処分に対し「事実誤認が多々あり、真相究明が必要だ。事実に基づいた公平な審査を求めたい」と不服を唱えている。
 党紀委員会が決めた処分に再審査を請求するのは異例。塩谷氏の請求を認めれば、改めて党紀委員会に処分を諮る。認めなかった場合は離党勧告処分が確定。10日以内に離党届を出さなければ除名とする。
 党執行部は安倍、二階両派の議員ら計39人に対し、党則に基づく処分を決定した。安倍派では塩谷氏と参院側トップの世耕弘成前参院幹事長が離党勧告処分を受けた。世耕氏は離党した。
首相「総務会が判断」
 岸田首相は、自民党派閥の裏金事件で離党勧告を受けた安倍派の塩谷立氏が処分の再審査を請求したことに関し「今後、総務会でどのように扱うかが判断される」と述べるにとどめた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞