堀川城の犠牲者の冥福祈る 浜松市浜名区 戦国時代、今川氏拠点

 戦国時代に多くの武士や農民が犠牲になったと伝えられる浜松市浜名区細江町の堀川城跡で27日、第49回堀川城戦士慰霊祭が営まれた。戦死者の子孫らでつくる堀川城戦士顕彰会(山崎和久会長)が落城日に合わせて実施し、会員ら約20人が首塚の前で手を合わせ、先祖の冥福を祈った。

首塚の前で手を合わせ、戦死者の冥福を祈った慰霊祭=浜松市浜名区細江町の堀川城跡
首塚の前で手を合わせ、戦死者の冥福を祈った慰霊祭=浜松市浜名区細江町の堀川城跡

 堀川城は、徳川家康の侵略に対抗する今川氏の拠点として築かれた。堀川一揆とも呼ばれる戦いでは、1569年に徳川軍の軍勢が城を攻め、立てこもった城兵や農民ら1000人以上を全滅させたとされる。敗残兵を探し出して処罰する徹底ぶりで、家康の生涯で最も残虐な戦いと言われている。
 山崎会長は「家康がなぜここまで残虐な後始末を命じなければならなかったのか、先祖はどんな思いで執拗(しつよう)に抵抗したのか、双方の思いを想像しながら、今後も供養を続けていく」と話した。

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