来訪者と交流促進 デジタルステッカー スマホに情報発信 再訪促す 松崎町 関係人口創出へ実証実験

 松崎町などは「デジタルステッカー」を活用し、地域住民と町外の人の交流を促進する実証実験を始めた。まちづくりに携わる住民が来訪者に、複製不能なデジタル資産「非代替性トークン(NFT)」を得られるステッカーを配布。後日NFT保有者にイベント情報などを発信して再び町内に足を運ぶきっかけを生み、関係人口増加を図る。

地域住民と町外の人の交流を促進する「デジタルステッカー」=松崎町役場
地域住民と町外の人の交流を促進する「デジタルステッカー」=松崎町役場


 合同会社メンディー(福島県)、合同会社シクロ(東京都)、ミータウン(同)と共同で実験に取り組む。デジタルステッカーは、松崎を象徴する「石部棚田」、「なまこ壁」、「田んぼをつかった花畑」を描いた3種で、スマートフォンをかざすと端末内にNFTが表示される仕組み。後日松崎に関する情報を直接発信する。
 町内を巡るツアーがこのほど開催され、都内の学生や外国人ら11人が参加した。地域の活性化に取り組んでいる住民の案内でワサビの収穫を体験したり、石部棚田や田んぼを活用した花畑を散策したりした。にぎわい創出の取り組みを紹介しつつ、人手不足などの課題も説明した。
 町企画観光課の八木保久課長は「若者や人口が減り地域の活力が失われている状況で、町外の人の力も必要になる。地域の魅力ある人とつながり、また足を運んでもらうきっかけにしたい」と話した。
 (松崎支局・太田達也)

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