【競泳パリ五輪選考会】女子400自由形・望月(鈴与)3位 初日は代表内定ならず 大木(飛龍高)は予選敗退

 競泳のパリ五輪代表選考会は17日、東京アクアティクスセンターで開幕し、女子400メートル自由形の望月絹子(鈴与)は4分9秒18の3位で、代表内定はならなかった。その他の主な静岡県勢は400メートル自由形の男子で、昨年の全国高校総体を制した大木優瑠(飛龍高)が3分56秒51の34位、女子の高遥香(城南静岡高)は4分17秒22の17位だった。
女子400メートル自由形決勝で3位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
望月「いい泳ぎ」 社会人初の4分10秒突破
女子400メートル自由形決勝で3位となった望月絹子=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
 初日でいきなりの五輪内定こそならなかったが、パリへの流れはつくった。女子400メートル自由形の望月は4分9秒18をマークし、社会人になって初めて4分10秒を突破。800メートルリレーの代表入りを懸けた200メートル自由形の予選と準決勝が控える18日に向け、「自己記録(4分8秒43)更新ならベストだったけど、悪いイメージではない。80~90%くらい」と手応えをつかんだ。
 全種目を通じて最初の決勝。独特の緊張感が漂う中でも、きっちり持ち味を発揮した。大きなストロークで伸びる―。序盤からライバルの難波(近大)、小堀(あいおいニッセイ)に食らい付きつつ、ひときわゆったりとピッチを刻んだ。残り100メートルから疲れが出たが、前半200メートルの通過タイム2分3秒00は自己最速だった。
 極度の重圧に押しつぶされた東京五輪の代表選考会から3年。24歳は昨夏に初の世界選手権代表になるなど、着実に成長してきた。「適度な緊張感を感じ、久しぶりに自信を持って臨めている」という精神状態でこの日を迎え、すでにかつての壁は乗り越えている。
 あとは五輪切符をつかむだけ。「いい泳ぎができている。距離が半分になる200メートルで、しっかりスピードをかみ合わせたい」。19日の決勝まで、勝負の2日間が始まる。
 (運動部・山本一真)

高校2冠の大木、巻き返し期す
男子400メートル自由形予選で力泳する大木優瑠=東京アクアティクスセンター(写真部・宮崎隆男)
 男子400メートル自由形で高校2冠の大木(飛龍高)は悔しい予選敗退となった。最終組に登場したが、自己記録(3分53秒01)から3秒以上遅れ全体34位。「(左右のストロークとも)水をつかめていない。100メートルから一気に突き放された」と肩を落とした。
 昨夏に全国高校総体、JOCジュニア五輪を制した有望株は、4年後のロサンゼルス五輪を見据え決勝を狙ったが、通過ラインは遠かった。決勝の8人に高校生3人が名を連ねる現状に「突き放されている。早く3分50秒を切らなければ」と危機感をにじませた。
 今春から日大に進学。1週間前には練習拠点となるセントラルスポーツの寮にも入った。今大会は800メートル、1500メートルにも出場予定で「選考会の雰囲気を決勝で感じたい」と、巻き返しを期した。

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