物資輸送にドローン活用 下田で試験飛行 災害時に孤立集落支援

 静岡県、下田市、KDDIスマートドローン(東京都)は14日、災害時に山間地への道路が寸断された状況を想定し、ドローンによる物資輸送の試験飛行を市内で初めて実施した。医薬品に見立てた箱と衛星携帯電話を積んで運んだり、道路や河川の被害状況を確認したりした。

物資を積んで飛び立つドローン=下田市箕作
物資を積んで飛び立つドローン=下田市箕作

 市内で孤立が予想される集落6地区8カ所のうちの一つ同市須原の入谷地区に向かう道路がふさがったことを想定して試験を行った。離陸前、松木正一郎市長は「能登半島地震でもドローンが有効だったと言われている。孤立状況を把握するツールとしての活用を検証したい」とあいさつした。
 ドローンは同市箕作から飛び立ち、道路上など片道約5キロを飛行した。入谷地区に到着した後、土屋紀元区長(66)らが電話などを回収して市役所職員に被災状況を伝えた。土屋区長は「実際に孤立したこともある集落なので、試験通りの適切な支援に期待したい」と話した。
 (松崎支局・太田達也)

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