成長事業へ投資加速 静岡ガス 中期経営計画 再エネや海外 拡大

 静岡ガスは29日、2024年を初年度とする3カ年の中期経営計画を発表し、再生可能エネルギーや海外事業など成長事業への投資を加速させる方針を示した。連結経常利益に占める非ガス事業の割合を18~20年の平均14%から、24年に30%超へと高め、30年には都市ガス事業と同水準まで拡大する。環境負荷の少ない天然ガスの普及を国内外で進めつつ、事業領域を広げて収益を安定確保する。
 26年12月期の売上高目標を23年実績比37億円増の2177億円とした。投資額は3年間で総額610億円を見込み、うち64%を再エネや海外など成長事業に充てる。
 海外事業はインドを「未開の市場」とし、スズキをはじめとする現地の日系企業と連携しながら天然ガス自動車への事業参画を探る。本県で産業需要を中心に拡大したガス事業のノウハウも生かし、東南アジアで再エネやバイオガスなどクリーンエネルギーの普及拡大も進める。
 都市ガス事業では、26年までの3年間で計2億立方メートル超の顧客開拓を目指す。天然ガスを原料としたコジェネレーション(熱電併給)システムの設置容量を23年比で5万5千キロワット高め、エネルギーの高度利用を推進する。電力の地産地消や脱炭素に向けた新たな販売メニューも提案する。
 (経済部・金野真仁)

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