記者コラム「清流」 紙の魅力 再認識しよう

 特種東海製紙が主催したペーパーアートの全国公募展。最終審査には全応募作402点の中から1次審査を通過した187点のまさに百花繚乱(りょうらん)の作品が並び、多種多様の紙を使った出来栄えに「これはすごい」と感嘆した。
 紙幣、切符、書類、本、そして新聞。デジタル化の進展で、日常生活の中で紙と触れ合う機会は減っている。存在感が薄れつつある中、出品者の「紙は素材の中でも安価で雑に扱う人がいる。しかし、紙を生産する過程では、さまざまな努力と技術とエネルギーが使われている」とのコメントが鋭く胸に突き刺さった。
 長泉町本宿の特種東海製紙Pamで12月7日から2月29日まで、入賞作品展が入場無料で開かれる。会場を訪れれば、「紙はすごい」とその魅力を再認識する機会になると思う。
(東部総局・杉山諭)

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