絵本の感想、AIロボと会話「ぴたりえチャット」試験導入 磐田の子育て施設

 人工知能(AI)を活用し、子どもが絵本の感想をロボットと語り合えるシステム「ぴたりえチャット」の試験導入が11日、図書館機能を持つ子育て支援施設「ひと・ほんの庭にこっと」(磐田市上新屋)で始まった。近年、図書の貸し出し点数が減少する中、子どもたちが本に親しむきっかけづくりにつなげる。

絵本の感想をロボットと語り合えるシステム「ぴたりえチャット」を操作する子どもたち=磐田市上新屋の「ひと・ほんの庭にこっと」
絵本の感想をロボットと語り合えるシステム「ぴたりえチャット」を操作する子どもたち=磐田市上新屋の「ひと・ほんの庭にこっと」

 全国で初めて導入された同システムは、5歳から小学生くらいが対象。はじめに、ロボットの音声案内に従って本に取り付けられたICタグを読み込み、絵本の内容に関するクイズを画面上で回答。その後、音声チャットのような双方向のやりとりが始まる。システムには、にこっと所蔵の絵本や児童書計131冊の情報が登録されている。
 初日は大勢の子どもたちが訪れ、ロボットとの会話を楽しんだ。図書館に週1回ほど通う鈴木泰志さん(12)=豊田南小6=は「ロボットとお友達みたいに話すことができた」と声を弾ませた。施設の兼子順子館長は「ロボットと話したいと思ってもらうことで、読書を習慣化するきかっけになれば」と期待した。
 市は、システムを開発したNTTコミュニケーション科学基礎研究所(京都府)などと7月に連携協定を締結している。

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