沼津の違反盛り土4カ所 市が公表、改善命令に従わず

 沼津市は15日、土地の埋め立てなどの規制に対する条例に違反して造成された盛り土4カ所の事業者と土地所有者を公表した。内訳は許可内容に反した1件と、無許可3件。いずれの事業者と土地所有者とも、期限内に原状回復を求める市の改善措置命令に従わなかった。

沼津市の盛り土現場
沼津市の盛り土現場
許可内容に反して大量の土砂が搬入された盛り土=15日、沼津市一本松
許可内容に反して大量の土砂が搬入された盛り土=15日、沼津市一本松
沼津市の盛り土現場
許可内容に反して大量の土砂が搬入された盛り土=15日、沼津市一本松

 市によると、リサイクル東海(同市青野)は市の許可を得て、男性が所有する同市一本松の田んぼに盛り土を行ったが、申請を大幅に上回る2万5千~3万立方メートルの土砂を搬入するなどした。盛り土の一部は大雨で崩れ、隣接する工場のフェンスを壊したという。
 男性(同市西沢田)は、同市宮本の森林2カ所に無許可で盛り土を造成した。所有者は別の個人。男性(三島市長伏)も同じく無許可で、別の男性が所有する沼津市足高の森林に盛り土を行った。3カ所とも条例で許可が必要な500立方メートル以上の土砂を運び込み、隣接地に一部流出している現場もあるという。
 事業者や土地所有者は4カ所とも盛り土を撤去する意志を示しているが、期限内に実行されなかった。市は産業廃棄物などが含まれている可能性があるとみて「引き続き、是正指導する」(まちづくり指導課)としている。4カ所とも近くに民家はないという。
 市は7月にも、無許可で盛り土を造成した事業者と土地所有者を公表した。

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